- 私の書いた参考文献 (2013.06.12)(2020.05.20追記)
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- ■ 私の書いた参考文献
(2020.05.17追記)
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- ■ ウルトラナック(高速度カメラ)を使った文献
- ウルトラナックとは、1秒間に20,000,000枚/秒(2000万枚/秒)の高速度撮影ができるカメラです。
- このカメラの開発と販売に1987年より2000年までの13年間かかわってきました。
- このカメラの紹介は、「高速度カメラの歴史背景とトピック」の中の
- 『毎秒2000万コマを達成するカメラ 〜 イメージコンバータ式カメラ』
- (http://www.anfoworld.com/TopicHistries.html#Imageconvertercamera)
- を参照下さい。
- このカメラを使った技術者、研究者の論文とその内容を掲載しています。
- ここに掲載されている文献は、私の関わった1992年から1998年までのものです。
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- 【私の書いた参考文献】(2013.06.12)(2020.05.20追記)
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- ● 光学 / 電気・電子
- 1) 安藤幸司、 "光と光の記録 光編"、産業開発機構株式会社、 2003年12月1日初版
- 2) 安藤幸司、 "光と光の記録 光編その2"、産業開発機構株式会社、 2007年6月6日初版
- 3) 日本光学測定機工業会 編、"光計測ポケットブック"、朝倉書店、 2010年3月1日初版。 高速度カメラ等担当執筆
- 4) 安藤幸司、"らくらく図解 発光ダイオードのしくみ"、オーム社、 2010年11月初版。
- 5) 安藤幸司、"しくみ図解 半導体レーザが一番わかる"、技術評論社社、 2011年6月初版。
- 6) 安藤幸司、"らくらく図解 CCD/CMOS カメラの原理と実践"、オーム社、 2011年05月初版。
- 7) 【韓国語版】安藤幸司、"らくらく図解 発光ダイオードのしくみ"、オーム社・Sung An Dang、 2011年11月初版。
- 8) 安藤幸司、"光と光の記録 レンズ編"、産業開発機構株式会社、2013年6月10日初版
- 9) 安藤幸司、"電気の基礎が一番わかる"、技術評論社、2012年5月初版
- 10) 安藤幸司、 "カメラとレンズのしくみがわかる 光学入門"、インプレス社、2019年7月初版
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- ● 画像処理
- 1) 小島清嗣 + 岡本洋一 共編、 "医学・生物学研究のための画像解析テキスト NIH Images, Scion Image 実践講座"、羊土社、2001年4月10日第2版
- 2) 小島清嗣 + 岡本洋一 共編、 "画像解析テキスト 改訂第3版 NIH Image、Scion Image、ImageJ 実践講座"、羊土社、2006年5月 第3版
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- ● スポーツ分野
- 1) 安藤幸司、 "高速度写真撮影法による写真計測法"、 Jpn. J. Sports Sci., Vol.2, No.3, pp200-212, Mar. 1983
- 2) 安藤幸司、 "映像解析最前線"、 Jpn. J. Sports Sci., Vol.7, No.9, pp554-561, Sep. 1988
- 3) 安藤幸司、 "バイオメカニクスとハイスピードカメラの変遷"、Japanese Journal of Sports Science、Vol.14, No.2,pp.175-183, April ,1995
- 4) 安藤幸司、 "ボールの位置を画面で重ねる - 野球の投球"、Japanese Journal of Sports Science、Vol.15, No.1, pp.43-49, Feb. ,1996
- 5) 安藤幸司、 "より効率の高い動作を求めて"、Japanese Journal of Sports Science、Vol.16, No.1, pp.43-49, Feb. ,1997
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- ● 流れの可視化
- 1) 安藤幸司、"可視化撮影における照明技術(1)"、可視化情報、Journal of The Visualization Society of Japan、Vol.16, No.63, pp.20-26, Oct. ,1996
- 2) 安藤幸司、"可視化撮影における照明技術(2)"、可視化情報、Journal of The Visualization Society of Japan、Vol.17, No.64, pp.28-34, Jan. ,1997
- 3) "流れの可視化入門"、可視化情報ライブラリー1、可視化情報学会編、朝倉書店、1996.12.10初版, pp.164-187
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- ● 科学雑誌
- 1) 田中良三、安藤幸司、"ナックハイスピードカメラシステム HSV-1000/ウルトラナック"、オプトロニクス、No.12, pp.73-78, 1991
- 2) 安藤幸司、"超々高速度カメラで毎秒2000万コマを実現"、エレクトロニクス、 pp.38-43、1993.11月号
- 3) 安藤幸司、"毎秒2000コマの高速度ビデオは何を可能にするか"、エレクトロニクス、 pp.24-27、1995.10月号
- 4) 安藤幸司、"高速度ビデオ装置の開発と市場"、映像情報、Vol.29, No.17, pp.45-52, Sep. ,1997
- 5) 安藤幸司、"特殊用途カメラが開く - 高速度画像計測の実際"、映像情報、Vol.30, No.19, pp.19-24, Oct. ,1998
- 6) 安藤幸司、"高速度カメラが拓く可視化革命"、エレクトロニクス、 pp.51-57、1999.12月号
- 7) 安藤幸司、"特殊用途カメラ活用術 - センサ・画像データ統合処理システム「MiDAS」"、映像情報、Vol.33, No.10, pp.43-49, Oct. ,2001
- 8) 安藤幸司・アンフィ(有)、"連載 - 光と光の記録"、映像情報、Vol.34, No.1より毎号掲載(2002年1月号より連載開始)(2012年2月連載中)
- 9) 安藤幸司・アンフィ(有)、"時間を止めて見えたもの" 、こうしょう(高翔)、自動車技術会関東支部報、No43 pp.17-24、2005年4月
- 10) 安藤幸司・アンフィ(有)、"高速度現象における画像計測法 その1" 、微粒化、日本液体微粒化学会、Vol.15 No.50 pp.26-38、2006年6月
- 11) 安藤幸司・アンフィ(有)、"高速度現象における画像計測法 その2" 、微粒化、日本液体微粒化学会、Vol.15 No.51 pp.60-75、2006年12月
- 12) 安藤幸司・アンフィ(有)、"紫外領域を利用したビジョン技術"、画像ラボ 2010年3月号、pp33 - 39
- 13) 安藤幸司・アンフィ(有)、"紫外領域を利用したビジョン技術の基礎とカメラの選び方"、画像ラボ別冊 2012年4月10日発行、pp69 - 76
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- ● 学会誌
- 1) 安藤幸司、ナック、”イメージコンバータカメラ『ウルトラナック』の開発と撮影応用"、第39回応用物理連合講演予稿、28-F-2、1992
- 2) 安藤幸司、ナック、”新世代イメージコンバータの開発 --- ウルトラナックの開発と応用”、高速度撮影とフォトニクスに関する総合シンポジウム1993、pp93-96
- 3) 安藤幸司、ナック、”ハイスピードカメラシステムの現状”、高速度撮影とフォトニクスに関する総合シンポジウム1995、pp307-314
- 4) 安藤幸司、"瞬間を映す技術"、日本機械学会誌、Vol.100、No.949、 pp.48-49、1997.12月号
- 5) Masaaki Terashi, Koshi Ando, et al, " Development of a quantitative photo-instrumentation system by means of 70mm data camera & analyzer", pp. 62-74, SPIE Proceedings Vol. 389, Optical System Engineering III, Jan. 1983
- 6) Makoto Watanabe, Koshi Ando, "Development of High Speed Imaging Technique on Centrifugal Destruction of Ceramics Gas Turbine Blade in Hot Gas Circumstance", 21th International Congress on High Speed Photography and Photonics, Korea 1994
- 7) 安藤幸司、ナック、”高速度画像計測による3次元解析の構築"、第3回知能メカトロニクスワークショップ講演論文集、pp.59-64、1998.8.6-7、和歌山大学システム工学部
- 8) アダム・ワイブリュー(Oxford Lasers)、安藤幸司、ナック、”高輝度パルスレーザーを用いた高速度撮影の応用"、高速度撮影とフォトニクスに関する総合シンポジウム1999、pp233-238
- 9) 安藤幸司・アンフィ(有)、" 画像計測の成り立ち - 光、カメラ、レンズ -" 、可視化情報、Vol.26 No.103 pp.35-46、2006年10月
- 10) 安藤幸司・アンフィ(有)、" 科学の目 - 高速度カメラ" 、日本機械学会誌「メカライフ」、Vol.109 No.1054 pp.4-5、2006年9月
- 11) 安藤幸司・アンフィ(有)、"高速度現象における画像計測法 その1" 、微粒化、日本液体微粒化学会、Vol.15 No.50 pp.26-38、2006年6月
- 12) 安藤幸司・アンフィ(有)、"高速度現象における画像計測法 その2" 、微粒化、日本液体微粒化学会、Vol.15 No.51 pp.60-75、2006年12月
- 13) 安藤幸司、"計測用CMOS撮像素子 - 固体撮像素子の開発と系譜"、応用物理学会、2019年88巻12号 p.785-790
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- ● 雑誌
- 1) 安藤幸司、「暮らしの新しい照明 LEDの特徴と効果的な使い方」[◎特集 ここちよい照明は?]、隔月刊誌『明日の友』196号、2012年2-3月、婦人の友社
- 2)安藤幸司、「大人の光学入門」(月刊誌「デジタルカメラマガジン」2017年06月〜2019年06月(連載回数24回)、インプレス社
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- 【ウルトラナック(高速度カメラ)を使った文献】 (1992 - 1999)
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- (1) M. Nishida, et al, ACE, "Observation of High Pressure Fuel Spray with Laser Light Sheet Method", SAE920469, Feb. 1992
- 銅蒸気レーザ(Oxford)を用い、レーザライト手法によって高圧ディーゼル噴霧の様子を可視化。撮影速度は10,000コマ/ 秒。4x5インチネガシートフィルム使用。
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- (2) T. Nakahira, et al, ACE, "The Shock Wave Generation Around the Diesel Fuel Spray with High Pressure Injection", SAE920460, Feb. 1992
- アルゴンイオン(NEC)レーザを用い、シャドウグラフ手法によって高圧ディーゼル噴霧の衝撃波を可視化。撮影速度は10,000コマ/ 秒から500,000コマ/ 秒。4x5インチネガシートフィルム使用。露出時間は30ns〜100ns。
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- (3) Y. Saito, et al, National Laboratory for High Energy Physics, "Surface Flashover on Alumina RF Windows for High-Power use", XVth International Symposium on Discharge and Electrical Insulation in Vacuum - - - Darmstadt - - - 1992
- 文部省高エネルギー研究所。素粒子加速用の電気素子クライストロンより発生する高電圧の絶縁破壊現象 - 沿面放電の研究。7,140,000コマ/ 秒。ISO20000 インスタントフィルム使用。
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- (4) 井波潔、仲西幸一郎、三菱電機 生産技術研究所、"SF6ガス中絶縁物沿面放電の光学的観測とV-t特性の平坦化の解明"、T. IEEE Japan, Vol. 112-A. No. 7, 1992
- ストリーク撮影。フォトマルの出力を用いてウルトラナックをトリガ。SF6ガス絶縁器のトリプルジャンクション(電極、固体絶縁物、およびSF6ガス)破壊時の沿面放電をV-t特性をにらみながらストリークモード3ns/mmで掃引して可視化。
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- (5) 和泉、佐々木、日産自動車 総合研究所、"セラミックスターボチャージャロータの信頼性設計"、日本機械学会、No. 910-37、pp46-49、1991
- セラミクスターボチャージャ(窒化珪素)破壊の基礎研究。1.5mm厚のセラミクスプレートにφ0.7mmのジルコニア球を500?/sで衝突させる。撮影速度50,000コマ/ 秒〜200,000コマ/ 秒。露出時間1?。光源はクセノンランプ300Wをバックライティングにして撮影。
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- (6) 中平、小森、辻村、鈴木、新燃焼システム研究所、"ディーゼル噴霧の高圧化にともなって発生する衝撃波の可視化"、可視化情報学会、11, 1990
- アルゴンイオン(NEC)レーザ4Wを用い、シャドウグラフ手法によって高圧(200MPa)ディーゼル噴霧の衝撃波を可視化。撮影速度は40,000コマ/ 秒から500,000コマ/ 秒。4x5インチネガシートフィルム使用。露出時間は30ns〜100ns。
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- (7) B. R. Garfield, Imco Ltd., "Ultranac - A new programmable Image Converter Camera", SPIE, Vol. 1358 pp290 - 294, 19th International Congress on High - Speed Photography and Photonics, 1990
- 新世代メタルセラミクスイメージコンバータチューブを用いた高速度カメラ『ウルトラナック』の開発。バキュームトランスファ製法を用いたメタルセラミクスイメージコンバータチューブの紹介。ディジタル制御を取り入れたカメラの撮影パラメータ設定の紹介。
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- (8) Eiichi Sato, Iwate Medical University, "Kirohertz to Megahertz Soft Flash X-ray Generator Utilizing Hot-Cathode Radiation Tubes", 20th International Congress on High Speed Photography and Photonics, Sept. 1992
- ストロボX線の開発。撮影にウルトラナック使用。撮影速度1,000コマ/ 秒。
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- (9) M. J. Riches, B. R. Garfield, Imco Ltd., " Ultranac - The new programmable image converter camera - a review of recent development and applications", pp. 12 - 19, SPIE Vol. 1801, 20th International Congress on High Speed Photography and Photonics, Sept. 1992
- メタルセラミクスイメージコンバータカメラ『ウルトラナック』開発後の使用例の紹介。
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- (10) B. R. Garfield, Imco Ltd., "Development in Image Converter Streak/Framing Camera Systems", 20th International Congress on High Speed Photography and Photonics, Sept. 1992
- メタルセラミクスイメージコンバータカメラ『ウルトラナック』開発の経緯。イメージコンバータチューブの歴史的背景も紹介。
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- (11) 安藤幸司、ナック、”イメージコンバータカメラ『ウルトラナック』の開発と撮影応用"、第39回応用物理連合講演予稿、28-F-2、1992
- メタルセラミクスメージコンバータカメラ『ウルトラナック』開発と使用例の紹介。
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- (12) 田中良三、安藤幸司、ナック、"ナック ハイスピードカメラシステム HSVー1000/ウルトラナック"、OPTRONICS、No. 12、pp73-78、1991
- カラーハイスピードビデオ ナック HSV-1000及びメタルセラミクスイメージコンバータカメラ『ウルトラナック』の開発と使用例の紹介。
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- (13) 荒川政彦、他、北海道大学 低温科学研究所、"氷の衝突破壊過程の観察"、雪氷学会論文予稿、1993,10
- -20℃の低温実験室にウルトラナックを入れ、φ15 x 10mmの氷を氷のブロック(板上の多結晶氷)に衝突させ(100?/s〜600?/s)、氷の固体内部を伝わる衝撃波を可視化。撮影速度500,000コマ/ 秒。氷の可視化のため氷と同じ屈折率を持ち-20℃でも凝固しない液体を氷とアクリルの間に入れシャドウグラフ手法で氷の内部を可視化。氷は透明な固体として安価に利用できる。惑星の創世のナゾを解明。
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- (14) 吉田博夫、他、通産省 機械技術研究所、"微小粒子発射のためのサボ分離"、日本機械学会 第71期全国大会、1993,10
- 宇宙塵の挙動解明。電熱型加速銃(ET Gun)を用い秒速数?で微小粒子(φ1mmの鋼球)を射出。飛翔状況と、微小粒子を固定しているサボの分離する状況をウルトラナックで撮影。撮影速度500,000 - 100,000コマ/ 秒。予め数値シミュレーションした結果と実験結果の評価。
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- (15) Graham H. Haddleton, Ministry of Defence [PE] , Directorate General of Test and Evaluation, "Imaging of high velocity very small objects", pp. 316 - 322, SPIE Vol. 1801, High Speed Photography and Photonics, 1992
- 7mm角の立法微小粒子の高速飛翔(2?/s)状況と衝撃の撮影。
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- (16) 張新宇、藤原俊隆、他、名古屋大学 航空学科、”バリスティックレンジによる極超音速流実験(第1報)"、pp. 25 - 31、日本航空宇宙学会誌第41巻第469号、1993.2
- 0.4mg のプラスティックモデルを5?/sで打ち出す2段式軽ガス銃を用いた飛翔状況の可視化。光源は市販のストロボをバックライティングで使用。トリガは、打ち出されるモデルがワイアを切断するワイアカット信号による。撮影速度は、200,000コマ/秒〜1,000,000コマ/秒。撮影結果から以下のことがわかった。モデルはある程度の損傷を受けているが基本的に原型に近い形をしており、飛行姿勢はほぼ安定。しかし、プラスティック(ポリエチレン)製のモデルは飛行速度5?/s前後においてほとんど破壊限界に達しており、速度を上げた実験の際は適切なモデル材質を選定する必要がある。
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- (17) 川崎健太、林光一、他、名古屋大学 航空学科、”パルスジェットによる希薄混合気の着火"、pp24 - 26、第31回燃焼シンポジウム、1993、11
- Oppenheimの提唱するパルスジェット燃焼(Pulsed Jet Combustion)の希薄燃焼着火の可視化。副燃焼室で発生したメタン混合気の火炎ジェットがメタン/空気の希薄混合メイン燃焼室へ着火する様子をシュリーレン手法により撮影。光源は、水銀ランプ、露出時間は、100μS、撮影速度1,000コマ/秒。パルスジェットイグナイタ放電後の火炎ジェットの発生を調べるためトリガ遅延をずらしながら撮影。
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- (18) 高橋秀夫(群馬高専)、志賀聖一(群馬大学)、他、"単孔ホールノズルより噴出するディーゼル噴霧の初期微粒化過程の観察"、pp525 - 25、第31回燃焼シンポジウム、1993、11
- ディーゼル噴霧初期に霧化されずに液状のまま噴射されている状態を100, 000コマ/秒で撮影。従来は、ストロボ等の単発撮影しか報告されておらず、10?単位の高速連続撮影装置が望まれていた。単発写真ではシステム系の撮影誤差を10?以内に抑えることが難しく、実験条件も微妙に変わるので一度に高速連続写真が得られるウルトラナックを用い、ディーゼル噴射開始後0.1ms程度までの噴射初期の非定常噴霧の生成機構について考察。トリガは、針弁リフト信号ではバラツキが多いためレーザをノズル先端まで近付け噴射始めをフォトダイオードによって検出、0.02mmの針弁リフト時のタイミング(トリガ)を得ている。光源は、500Wタングステンランプをバックライティングにし、露出時間を3μSにセットした。
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- (19) 安藤 幸司 (株)ナック、"見えないものを見る 「情報の可視化」と応用 - 超々高速度カメラで毎秒2000万コマを実現"、pp38 - 43、エレクトロニクス、オーム社、1993、11
- 高速度カメラ開発の歴史的背景をもとに代表的な高速度カメラ(間欠掻き落し式、ロータリプリズム式、ロータリミラー式、高速度ビデオ、イメージコンバータ式カメラ)の原理と応用を紹介。『ウルトラナック』の開発と原理、撮影応用例を紹介。
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- (20) 石川直也、小森、辻村、新ACE、"ディーゼル噴霧の初期形成過程に関する研究"、第72回機械学会全国大会、1993、10
- ディーゼル噴霧初期に霧化されずに液状のまま噴射されている状態を200, 000コマ/秒で撮影。従来は、ストロボ等の単発撮影しか報告されておらず、高速連続撮影装置が望まれていた。光源は市販の大光量ストロボ(700?)をバックライティングで撮影。フィルムは4x5インチネガシートフィルムを使用。噴射ノズル内部孔(サック)に残留している燃料が噴射初期に影響していることを言及。
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- (21) 山本弘、西田、小森、辻村、新ACE、"噴流衝突型ノズルの噴霧特性"、第2回微粒化シンポジウム、1993、12、横浜市
- ディーゼル噴霧の微粒化、均一化で高圧噴霧を研究してきた同研究所がより積極的に噴霧塊を壊すために噴流衝突型のノズルを作り噴霧の成長、拡散の様子を銅蒸気レーザのレーザシート法とウルトラナックにより可視化。ノズルは3種類。高圧チャンバー内で噴射0.2mm厚のレーザシートで噴霧を縦方向に切断し20,000コマ/ 秒で撮影した。記録は、Kodak T-max 400 4x5シートフィルムを使用した。
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- (22) 吉津文嗣、一ノ瀬健史、ゼクセル、"噴流噴射式ディーゼル機関用噴射方向可変ノズルに関する研究"、日本機械学会、1994、8
- ディーゼル噴射装置の専業メーカであるゼクセルの新しい概念による噴射ポンプを開発し、この数値シミュレーションを経て実際に実験を行った。計測装置は、圧力測定装置と高速度カメラであるウルトラナック。噴霧粒子を確実にとらえるため撮影はアルゴンイオンレーザを光源としたレーザシャドウグラフにより、撮影速度9,000コマ/秒、一枚当たりの露出時間を100nsとセットし撮影した。カメラによって設計計算通りに噴射方向が可変され希望する噴射形態を確認することができた。
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- (23) H. Tanabe, M. Takahashi, et al, "Experimental Study on Unsteady Fuel Spray Impinging onto a Projection on a Wall"、COMDIA、1994、7、横浜
- 金沢工業大学機械工学科田辺先生の研究にウルトラナックが使用された。今回の論文はディーゼル噴霧の基礎研究で、噴射がピンストンのような壁面にぶつかる際にどのような噴霧形態になるかをモデルエンジンを用いて可視化した。論文は、マイクロフラッシュストロボと35mmスティルカメラを用いて、周期的に起こる噴霧を時間をずらしながら撮影。しかしながら噴射ポンプの針弁がリフトするときにねじれのような現象が起きてこれが噴霧の回転運動を起こしていることに気づいた。この現象の特定には、ストロボと単発カメラによる何回もの試技では誤差が多くなるため不可能で、一回の噴霧を高速でサンプリングする必要があった。そのため35mmスティルカメラに代えウルトラナックをセットし、光源に500Wのメタルハライドランプを置き、撮影速度20,000コマ/秒、露出時間25μsの撮影を行った。得られた結果はいずれも噴霧の回転を示してはいず、現象は逆に、噴射を長く続けることによりわずかづつリフト弁が回転していたことがわかった。
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- (24) Makoto Watanabe, Hiroshi Ogita, "Evaluation of Ceramic Rotors Strength by Cold and Hot Spin Tests"、ASME, International Gas Turbine and Aeroengine Congress, Hague, Netherlands, June 13-16, 1994
- 石油産業活性化センターCGT室 渡辺誠氏と日本自動車研究所CGT開発室 荻田浩司氏の発表。同研究所では、次世代の高効率ガスタービンエンジンを開発中。ガスタービンロータに従来のスティール製に代えセラミクスタービンを開発し、燃焼温度を1200℃まで上げ機械効率を40%まで高めようというもの。セラミクスタービンは熱的に優れているものの衝撃にもろい欠点がある。この破壊がどのようなメカニズムで起こるかを数値シミュレーションと実際のテスト(ホットスピンとコールドスピンの2種類)を行った。ホットスピンテストは、1200℃の燃焼ガスで回転させ破壊にまで至らせるもので、コールドスピンテストは、回転力だけを与えてバーストさせるもの。双方のテストにウルトラナックを使用。撮影速度100,000コマ / 秒、露出時間3μs、セラミクスは破壊する瞬間に破壊発光を伴うのでカメラのトリガにフォトセンサーを新たに開発。高温で回転して高輝度の被写体の微少な発光の変化をとらえ撮影した。
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- (25) 武田好央、小森、辻村、春藤、新ACE、 "高圧燃料噴射によるディーゼル機関の燃焼改善及び排泄物の低減"、自動車技術会論文集、Vol. 25, No. 1, Jan. 1994
- (株)新エィシーイー 一連のディーゼル噴霧研究の一環。燃料噴射インジェクタにVCO(Valve Covered Orifice)ノズルを用いた高圧噴霧燃焼の改善研究。VCOノズルは、(21)で石川氏が言及したサック内にたまった燃料の悪影響がないため、これをウルトラナックを用い観察、HC及びNOxが改善される糸口がつかめた。撮影速度は、20,000コマ/秒。
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- (26) 波多 英樹(電気通信大学大学院)、根岸 秀明(電気通信大学)、 "局部的な衝撃外圧を受ける円筒変形の実験解析"、第45回塑性加工連合講演会、Oct. 14-16, 1994
- 通産省機械技術研究所との共同研究。外径54mm、肉厚1mm及び2mmのアルミニウムを直流高電圧による磁場発生コイルの中に置いて力を加え、その変形過程を見ようというもの。充電電圧は、4〜6.5KVDC。コンデンサは40μF、抵抗0.11Ω、インダクタンス25.5μH、コイルは、抵抗R=3mΩ、インダクタンス33μH(磁束集中器取り付け時19.5μH)。ウルトラナックは、試験時に発生する磁界を避けるためカメラ前面部をレンズ部をくり貫いた約2mmの鉄板で衝立(ついたて)て防いだ。できるだけ距離を離して且つ54mm径のアルミ管を見るため、レンズはf200mm望遠レンズを用いた。光源は、クセノン300Wをバックライティングにし露出時間を1μsにセットした。撮影速度は、50,000コマ / 秒〜100,000コマ / 秒の範囲で行った。荷重を局部的に加えるため5種類の楔(くさび)形状をした供試材を内側に挿入し、変形を拘束した。ウルトラナックの写真結果から、局部的な衝撃外圧を受ける円管の変形は、板の厚さ、外圧を受ける面の大きさによって変形過程が異なり、全体的な圧縮変形以外に部分的な曲げ変形を受けたような変形結果が認められた。また変形はほぼ軸対称で変形面中程に板厚や外圧を受ける面の大きさに応じて、座屈が複数生じているのが認められた。
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- (27) Makoto Watanabe, Koshi Ando, "Development of High Speed Imaging Technique on Centrifugal Destruction of Ceramics Gas Turbine Blade in Hot Gas Circumstance", 21th International Congress on High Speed Photography and Photonics, Korea 1994
- 石油産業活性化センターCGT室渡辺誠氏とナックの共同発表。セラミクスガスタービンの高温下での破壊現象を高速撮影する手法を開発。1200℃の高温下でもセラミクスがバーストする瞬間はそれにもまして強いバースト発光があることに注目。高輝度のもとでもレスポンス良くバースト発光を検知するフォトセンサーを開発。このトリガでウルトラナックを起動させ100,000コマ/秒、3μsの露出を行った。これと同時にコールドスピンテスト用に高速で立ち上がる高輝度ストロボをを開発した。
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- (28) 岡部、才木、今田、升方、増田、八井(長岡技術科学大学、粒子ビーム工学センター)、"TEA-CO2レーザによる気中放電誘導機構の研究",電気学会論文誌A(投稿中) 11.1994
- 落雷の研究で、雷を安全な所へ誘導するための誘雷のメカニズムを研究。雷を模擬した空中放電に炭酸ガスレーザを打ち込み、放電の成長挙動をウルトラナックを用い可視化。またシュリーレン光学装置を使って、レーザプラズマ発生による衝撃波が雷に与える影響も可視化した。プラズマ発光の可視化は、直接写真により500,000〜1,000,000コマ/秒、衝撃波の可視化は、シュリーレン法により5,000〜50,000コマ/秒で行った。
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- (29) K. Yatsui, G. Imada, K. Masuda, et al. : " Generation and Propagation of Shocks in Discharge - Pumped Excimer Laser ", Proc. 10th Int'l Symp on Gas Flow and Chem. Lasers (in press).
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- (30) 上代、今田、八井、増田(長岡技術科学大学、粒子ビーム工学センター)、 "エキシマレーザ共振器内の衝撃波現象”、日本機械学会流体工学部門講演会予稿集、940-53、171(1994)
- 高密度エネルギー源の有力な装置であるエキシマレーザについて、レーザチューブ内のガス励起に生じる衝撃波をウルトラナックを使って可視化。可視化は、アルゴンレーザを用いたシャドウグラフ法。撮影速度200,000コマ/秒。露出時間は500nsで撮影を行った。ガスの流れがない静止状態でのダブルパルス放電で衝撃波がガスの撹乱する様子が可視化できた。
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- (31) G. Imada, K. Masugata, W. Masuda, K. Yatsui, et al. : " Propagation of Shock Waves in a Discharge-Pumped XeCl Excimer Laser ", SPIE Int'l Symp. on Optoelectron. and Microwave Eng., OE/LASE, SPIE-2118, 7(1994)
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- (32) 今田、上代、升方、増田、八井(長岡技術科学大学、粒子ビーム工学センター)、 "放電励起XeClエキシマレーザのガス撹乱特性”、電気学会プラズマ研究会資料、EP-94-31, pp79 - 88(1994)
- エキシマレーザレーザは気体放電式のレーザで、電極から気中放電の際のガス撹乱がエキシマレーザの流体設計の大きな障害となっている。本研究では、アルゴンイオンレーザ手法を用いて放電時の衝撃波の可視化を行った。撮影速度は200,000コマ/秒。露出時間は200nsで行った。
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- (33) 才木、今田、升方、増田、八井、他(長岡技術科学大学、粒子ビーム工学センター)、
- "TEA-CO2レーザによる放電機構の研究",電気学会放電研究会資料、EP-94-5, pp35 - 44(1994)
- 落雷の研究で、雷を安全な所へ誘導するための誘雷のメカニズムを研究。雷を模擬した空中放電に炭酸ガスレーザを打ち込み、プラズマによる空気密度撹乱の観察をウルトラナックとシュリーレン光学装置を使って可視化した。
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- (34) 井河、今田、升方、増田、八井、他(長岡技術科学大学、粒子ビーム工学センター)、
- "高繰返し放電励起エキシマレーザのガス撹乱計測", 電気学会放電研究会資料、EP-94-6, pp45 - 53(1994)
- エキシマレーザを高周波数で発振する場合、発振を妨げる要因の一つに励起放電によるガス密度撹乱・衝撃波ほ発生が挙げられる。この発生メカニズムをウルトラナックとアルゴンレーザシュリーレン光学装置を使って可視化した。撮影速度は200,000コマ/秒、露出時間は500nsにセットされた。併せてストリーク撮影も行われた。
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- (35) 今田、升方、増田、八井、他(長岡技術科学大学、粒子ビーム工学センター)、
- "放電励起XeClエキシマレーザのガス撹乱計測", 電気学会放電研究会資料、EP-93-57, pp25 - 34(1993)
- エキシマレーザを高周波数で発振する場合、発振を妨げる要因の一つに励起放電によるガス密度撹乱・衝撃波ほ発生が挙げられる。この発生メカニズムをウルトラナックとアルゴンレーザシュリーレン光学装置を使って可視化した。
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- (36) 関根、田代(無機材質研究所)、松村、吉田(工技院物質研)、 "大型二段ガス銃の発射実験”、平成6年度 衝撃波シンポジウム、401-403(1994)
- 科学技術庁無機材質研究所では、100GPaを越える強力な平面衝撃波を固体中に発生させ、新しい物質や材料の開発、物性特性などを研究されている。この研究目的のため日本でも数少ない大型の2段式軽ガス銃が開発設置された。この装置は、2 - 3cm2 程度の平面衝撃波を得るため水素ガスを使い10グラムの飛翔体を秒速7Km/sで打ち出すことができる。この論文は、平成5年度に装置が導入され、装置の操作性及び安全性の確認をした報告である。本装置の計測装置としてフラッシュX線撮影装置、ウルトラナック、ラマン分光装置、ファブリペロー干渉光学装置などが設備されている。
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- (37) 廣江、松尾、他(熊本大学)、吉田、藤原(工技院物質研)、 "高性能爆薬を用いた固体中収束衝撃波の生成”、平成6年度 衝撃波シンポジウム、409-412(1994)
- 日本油脂が開発・製造している高性能爆薬PBX80Uを主爆薬としたPMMA円筒状爆縮装置を開発。この装置の衝撃波の発生メカニズムをウルトラナック、Cordin116ロータリーミラカメラ、IMACON790を用いて撮影。PBX 80U高性能爆薬は、爆速が8.3Km/sに到達する高性能爆薬でこれをPMMA中に導き入れ250G - 300GPa の均一な円筒状の収縮衝撃波を得ることができる。この分野では、いかに「高圧」を精度良く、且つ再現良く作ることができるかが重要な研究課題になっている。超高圧を作ることができれば惑星創世のナゾや、高圧物性、新物質合成の道が開ける。ウルトラナックは、衝撃波のできる様子を2,000,000〜5,000,000コマ/秒で撮影し、衝撃波がPMMA中を均一に集束しているのをとらえた。光源は、物質研で開発したアルゴンフラッシュを用い、爆轟による強力な発光をキャンセルさせている。
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- (38) 笠原次郎、堀井、矢野、藤原俊隆(名古屋大学工学研究科)、松尾(日本キスラー)、 "極超音速飛行体まわりの斜めデトネーションの実験研究”、平成6年度 衝撃波シンポジウム、461-464(1994)
- 名古屋大学工学研究科が開発したバリスティックレンジ(高速飛翔体射出装置)は、ポリエチレンのような高分子材料の飛翔体で5.2Km/s(重さ0.6グラム)、アルミニウムのような金属材料の飛行体で3.5Km/s(重さ2.0グラム)の打ち出し性能を持っている(本抄録 (16) 張新宇、藤原俊隆先生の論文で紹介済)。この装置を使って斜めデトネーションを生成する実験を行い、この過程をウルトラナックとIMACON790で撮影した。撮影は、シュリーレン手法により衝撃波を可視化した。撮影速度は333,333コマ/秒(3μs単位のサンプリング)。
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- (39) 村田晴生、吉澤善男(東京工業大学原子力研究所)、 "水中衝撃波管による圧力波と液面の干渉実験”、平成6年度 衝撃波シンポジウム、595-598(1994)
- 蒸気爆発のメカニズムを解明する一環の研究。水中(衝撃波管)で履歴のよくわかった圧力波(水中衝撃波)を発生させ水面上(気・液界面)で起きる応答をウルトラナックで観察した。水面を斜めからウルトラナックで眺め、クセノンランプ(300W)を反対斜め上方より照射し干渉波面の可視化に成功した。撮影速度は、333,333コマ/秒(30μs単位のサンプリング)。撮影結果より水中衝撃波の伝搬と気・液界面の波面の関係が特定できた。蒸気爆発は、今述べたような力学モデルだけでなく熱的な反応も考慮しなければならないが、かなり複雑な現象のため、力学的非平衡の解明の一環として研究を行った。同論文は、水柱の発生の様子もウルトラナックで撮影し衝撃圧力と水柱の高さの関係についても触れている。
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- (40) 小原哲郎(埼玉大学大学工学部)、N.K. Bourne, J.E. Field(Cavendish Lab. Cambridge Univ.)、 "液体ジェットのインパクトに関する研究”、平成6年度 衝撃波シンポジウム、599-602(1994)
- 埼玉大学工学部 小原先生が平成4年から6年にかけて英国ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所 J.E. Field 博士のもとで日本学術振興会海外特別研究員として研究された論文。高速で飛翔する液的の水及びアクリル表面に衝突する現象をウルトラナックを用いて高速度撮影(フレーミング及びストリーク)したもの。ウォータジェット研究にもつながる興味ある研究。撮影速度は、1,000,000コマ/秒〜3,000,000コマ/秒。ストロボ点光源を用いたシュリーレン手法。キャビテーションの生成メカニズムについても触れている。
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- (41) 高橋秀夫(群馬高専)、柳沢洋樹(三菱自動車工業)、志賀聖一(群馬大学)、他、"ディーゼルノズルより噴出する間欠噴霧の初期微粒化過程の観察"、pp351-356、日本機械学会論文集(B編)61巻581号、1995-1
- (18)で報告した内容の再考察。ディーゼル噴霧初期(噴射後0.1msの間)に霧化されずに液状のまま噴射されている状態を100,000コマ/秒で撮影。従来は、ストロボ等の単発撮影しか報告されておらず、10?単位の高速連続撮影装置が望まれていた。単発写真ではシステム系の撮影誤差を10?以内に抑えることが難しく、実験条件も微妙に変わるので一度に高速連続写真が得られるウルトラナックを用い、ディーゼル噴射開始後0.1ms程度までの噴射初期の非定常噴霧の生成機構について考察。トリガは、針弁リフト信号ではバラツキが多いためレーザをノズル先端まで近付け噴射始めをフォトダイオードによって検出、0.02mmの針弁リフト時のタイミング(トリガ)を得ている。光源は、500Wタングステンランプをバックライティングにし、露出時間を3μSにセットした。ノズル噴霧圧力の開弁圧は5-70MPaと変化させ観察を行い圧力が低いほど液中現象が見られる。
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- (42) Masahiko Arakawa, Norikazu Maeno, Michiya Higa, Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University, " Direct observations of growing cracks in ice", Journal of Geophysical Research, Vol. 100, No. E4, pp. 7539 - 7547, April 1995
- 北海道大学低温科学研究所荒川政彦先生の氷の内部亀裂の観察。惑星創世の解明の一環として固体内部で伝播する衝撃波の研究を透明固体である氷を用いて、シャドウグラフとウルトラナックを使って可視化。氷に低速度で衝撃を与えた際の氷内部の亀裂の成長伝搬速度は、1,050±30m/sであることがわかった。高速度(140m/s〜650m/s)で氷に衝撃を与えた実験では専断による破壊部位が衝撃を受けたポイントより半球形状で成長していく過程をとらえることができ、その速度は2.0Km/s〜3.5Km/sであることがわかった。半球形状に進む破壊速度は、氷内部の専断速度2.05Km/sよりも速い値となっている。破壊速度は徐々に減速され、1Km/s以下になると半球形状の破壊は止まり進行方向のみの亀裂伝搬だけが進展する。この亀裂伝搬の速度は、低速での衝撃実験で得られた亀裂の速度と極めて近い値となった。衝撃試験は、氷の実験のため低温実験室(-18℃)で行われる。垂直に立てた軽ガス銃によって氷を打ち出す。軽ガスガンは低速殿打ち出しができないため、100m/s以下の速度では鉄のハンマーを用いた。軽ガスガンでは132m/s〜645m/sの速度が得られる。打ち出す氷は、φ15mm x 10mmのpolycrystaline(多結晶)氷。
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- (43) Masahiko Arakawa, Michiya Higa, Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University, " Measurement of ejection velocities in collisional disruption of ice sheres", Planet. Space Science, Elservier Science Ltd., Vol44. , No9. , pp901-908., April 1995
- 北海道大学低温科学研究所荒川政彦先生の研究。氷の球がより大きな氷球に衝突する際に砕け散る飛散片の速度と挙動の観察。太陽系創世の謎を解明する一連の研究。太陽系惑星ができあがる際に数々の小惑星が衝突し飛散していった状況を模擬し、飛散小片が被衝突球から脱出速度以上で宇宙空間に抜け出し、再度蓄積していく状況を模索。衝突させる氷球は1.5g、ターゲットの氷球は1.5g、12g、172gの三種類。衝突速度は150m/s〜690m/s。カメラは10,000〜200,000コマ/秒。塵のような細かな飛散片はジェット流となり衝突速度より1.7倍から2.9倍の速度を持つことが確かめられた。
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- (44) L. Gunnar Melin, Lulea University of Technology, " Moire Techniques for Measurement of the Deformation Field at Crack Tips in Fiber Composite Materials", ISSN0280-8242, 32L, 1995
- スウェーデン ルリア大学メリン教授の研究論文。ファイバーコンポジット材料の破壊変形の撮影。モアレ手法を適用。ファイバーコンポジット材料は航空機やF1マシンの材料として注目を集めているもの。スウェーデン航空技術研究所(FFA:The Aeronautical Research Institute of Sweden)との共同研究。ファイバーコンポジット材料の表面に鏡面仕上げを施しエポキシ樹脂で13.3umのモアレ線を作りその上に金蒸着させて反射特性を向上させている。材料はホプキンソン棒2本の間に挿入し、引っ張り応力を加える。撮影速度は1.5us単位(666,666コマ/秒)、露出時間は0.8us。ICS-20 cooledCCDカメラでデジタル記録。
- 論文は、基本原理からかなり詳しく紹介されている。
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- (45) 朝日新聞 夕刊掲載 1996年8月19日、『4000度、時速1万キロで耐熱材を吹き付け』
- 東京工業大学応用セラミクス研究所田村英樹助教授らは、セラミクスの溶射技術に新しい手法を開発した。耐熱セラミック溶射は、セラミクスを溶かす温度が4,000℃と高くその溶射技術は難しいものの一つとされてきた。東京工業大学は8,000Vの電気放電技術を用いてセラミクス溶射技術を確立した。使用したセラミクスは電気伝導度の高い炭化タンタル。これを電気放電技術で秒速3Kmで物体に溶射させる。炭化タンタルは高温での特性がよいので溶射技術でできる複合材料は、ジェットエンジンのタービンブレードや、原子炉の内部セル材料として注目されている。
- ウルトラナックは、この炭化タンタルの溶射状況をアルゴンシュリーレン手法を用いて6us間隔(166,667コマ/秒)、露出時間600ナノ秒で撮影。得られた画像より溶射速度を算出して2.7Km/sの速度を持っていることが解明された。
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- (46) Ichiro UENO, Dai KIMURA, Koji ITO, Mitsuru INOUE and Masahiro SHOJI, " Pressure Generation by Laser Pulse Heating of Liquid Metal in Water", International Seminar on Vapor Explosions & Explosive Eruptions, AMIGO-IMI, Sendai, '97 May 22-24
- 東京大学工学部機械工学科庄司研究室、上野氏(博士過程2年)の研究論文。ウルトラナックを用いた10,000コマ/秒〜4,000,000コマ/秒撮影。
- 液体金属(水銀)と水を直方体のセルの中に入れ20℃で安定させ、そこへYAGレーザをφ5mmのビーム径で150〜1400mJ/cm2 、5-7nsで照射させ金属の蒸気爆発を起こさせる。蒸気爆発によって生じる気泡と圧力、衝撃波をウルトラナックで可視化。光源はストロボを用いバックライティングによって衝撃波を捕らえた。水銀が蒸気爆破する過程は速く4,000,000コマ/秒の撮影速度を必要とした。同研究は、レーザエネルギ−を変えたり、水の深さを変えたり、水銀に変えて銅を用いたりして、爆発の挙動と、圧力の発生過程、衝撃波の発生メカニズムにアプローチしている。
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- (47) Hidenori Kosaka, Takeyuki Kamimoto, Tokyo Institute of Technology, "Velocity Vector Distribution in an Evaporating Transient Spray", Proc. of the 13th Annual Conference on Liquid Atomization and Spray Systems, Florence, Italy, 1997
- 東京工業大学工学部機械工学科 小酒先生、神本先生の研究。SSi(Silicon Oil Particle Scattering Imaging)手法を用いた高速度撮影。光源は、Oxford Lasersの銅蒸気レーザを使ったレーザライトシート。従来の手法による高圧ディーゼル噴霧は、霧化されてしまうとレーザシート光の散乱が起きないため可視化できない。本研究では、燃料(Oソルベント:C12H26 21.4% + C13H28 51.6% + C14H30 22.0%)に5%シリコンオイルを混ぜて使用。シリコンオイルを少量混ぜることにより燃料が霧化されてもシリコン粒子が霧化された燃料の近傍に残る。シリコン粒子は、レーザシート光で散乱され撮影に十分な強度が得られる。シリコン粒子がトレーサとなって霧化状況をレーザシート手法で可視化できる。また、噴霧から燃焼に至る過程では燃焼温度によりシリコン粒子が気化するため燃焼過程ではレーザシートの散乱が生じない。この性質を利用して、燃焼の起きない窒素雰囲気と燃焼が起きる空気雰囲気についてSSI手法による撮影を行い着火パターンの特定まで言及している。噴霧は、750K、28.8MPaの急速圧縮機で行われた。撮影速度は、20,000コマ/秒。ウルトラナックを使用する前まではYAGレーザとCCDシャッタカメラでタイミングを取って1枚1枚の撮影を行っていたが、実験自体が、1回毎に高圧噴射装置を外したり、観測窓、圧縮装置の清掃を行わなければならず手間ひまがかかった。ウルトラナック + 銅蒸気レーザの使用により1回の実験で24枚までの連続画像が50us単位で取得でき実験サンプルデータ収集効率が向上した。また、PIV(Particle Image Velocimetry)手法を用いて得られた画像よりCross - correlationで噴霧速度分布を求めた。
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- (48) T. Sekine, T. Kobayashi, National Institute for Research in Inorganic Materials, "Shock compression of 6H polytype SiC to 160GPa",Physical Review of The American Physical Society, American Institute of Physics, Volume 55, Number 13, April, 1997
- 科学技術庁無機材質研究所 高圧ステーション、関根氏と小林氏による論文。(36)で紹介された大型2段軽ガス銃とウルトラナックのストリークモードを使用してシリコンカーバイド(SiC)に加わる衝撃圧縮圧力の精密な測定を行った。材料ではダイアモンドが構造上最も固く3TPa程度まで安定した特性を示す。ダイアモンドに次ぐ特性を示す材料としてシリコンカーバイドが注目されているが、SiCはダイアモンドより低い圧力で結晶構造が変化する。その結晶構造の変化を調べるためSiCに加わる正確な圧力を計測する技術が必要。コンピュータシミュレーションで予測された結晶変移圧力を160GPaまでの圧力を加えて検証を行った。計測は、10mmx12mm、厚さ2.53mmのSiC結晶に傾斜ミラー法を用いた。ウルトラナックのストリーク速度は55ns/mm。カメラのストリーク速度の精度が傾斜ミラー法の計測精度に大きく左右するため、半導体レーザを20MHzで変調させたタイミングマークドットを光ファイバーで導いてストリーク速度の補正を行った。55ns/mmのストリーク速度は、無機材質研のためにナックで別途追加した速度。
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- (49) 石川直也、藤野竜介、南利貫、横田克彦、(株)いすゞ中央研究所, "小形直噴ディーゼル機関における燃焼室への衝突噴霧観察 - 衝突位置が噴霧の分散に及ぼす影響",(社)自動車技術会 1997年春季大会学術講演会,pp141-144、No.972、1997
- 小形ディーゼルエンジンのDI化(直噴化)に伴い、2次元形状のモデル燃焼室を使って、燃焼室に衝突する燃料噴霧の挙動を観察した。ノズルの突き出し位置が噴霧形成に与える影響を調べ、その結果を性能試験結果と比較し、燃料噴霧の燃焼室内への分布が燃焼に与える影響について研究を行った。光源は銅蒸気レーザを用い光ファイバ−を用いてシャドウグラフ光学系を作り、10,000コマ/秒で同期撮影を行った。今回の計測から、ノズルの突き出しを変えることで燃焼室内の噴霧の分散が変化して、排ガス性能が変化していることがわかった。また、この研究とは別の試験によると、同一噴射系を用いても燃焼室形状により噴霧の分散の様子が異なることを確認した。今後は、三次元形状も含めて他の燃焼室形状や突き出し、β角などによって燃焼室内の噴霧の分散がどのように変化していくのかを明らかにしていく。
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- (50) D.L. Paisley、D.B. Stahl、Los Alamos National Laboratory、Detonation Science and Technology、"Laser interaction with pseude-blood clots"、22nd International Congress on High Speed Photography and Photonics、pp254 - 269、SPIE Vol.2869、1996
- 米国ロスアラモス研究所Paisley博士がOregon Medical Laser CenterとレーザメーカPalomar Medical Laser社と共同しての研究。冠状動脈凝塊をφ300umファイバ−を用いて577nm、1usのフラッシュランプ励起の色素レーザを導き爆破・破壊する研究。レーザが凝塊を爆破する様子を1,00,000コマ/秒で撮影。実験モデルでの研究で、疑似凝塊を用いている。撮影エリアは5mm程度。光源はアルゴンレーザの514nmを使用しイクスパンダとコリメータレンズで集光させバックライティング手法で撮影。色素レーザは、凝塊面より1-2mm上方に照射し満たされた水中に気泡を形成させ衝撃を疑似凝塊に当てる。気泡の発生は約6us。
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- (51) 児島忠倫、嶽間沢秀孝、近畿大学工学部、“画像処理による衝撃波構造とジェット騒音との関連性”、可視化情報 Vol.16 suppl. No.2 pp.131-134、1996年10月
- ジェット騒音の発生機構の解明について、100,000コマ/秒のシュリーレン撮影を行い、得られた画像を二値化処理して超音速噴流中での衝撃波の発生挙動や移動速度の算出を行った。装置は、出口広がり角を持つノズルから噴出される超音速ジェット発生装置で、騒音計と画像データより振動及び騒音の関係を特定した。
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- (52) 佐宗章弘、平形修二、高山和喜、東北大学流体科学研究所、“ラム加速機の始動過程に関する実験研究”、日本航空宇宙学会誌 Vol.46 No.528 pp.37-45、1998年1月
- ラム加速機と呼ばれる新しい高速飛行体射出装置開発(加速管口径φ25mm)の基礎研究にウルトラナックが使用された。ラム加速機は、現在米国を始めフランス、ドイツ、日本の4ヶ国で研究が行われており、カナダ、韓国、中国、イギリスで実施を検討されているもの。日本では、東北大学をはじめ埼玉大学、広島大学で研究が行われている。この論文は装置の開発過程でのパラメータの設定に関するものでウルトラナックは飛行体の挙動を把握するために使用された。撮影速度100,000コマ/秒、露出時間200ns、15枚撮影。光源は長時間発光のストロボ光源を使ってバックライティング手法を用いた。高速度カメラ画像から、飛翔体(プロジェクタイル)が隔膜を破断する過程を把握する事ができ、先行衝撃波による衝撃波加熱領域の形成が確認された。
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- (53) Masahiko Arakawa, Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University, "Ejection Velocities of Ice Fragments in Oblique Impacts of Ice Speres", Adv. Space Res. Vol.23, No.7, pp.1217-1224, 1999
- 北海道大学 低温科学研究所 荒川政彦先生による論文。軽ガス銃を使用して氷の小球(φ15mm)をφ30mmの氷のターゲットに斜めより衝突させ(170-640m/s)、ウルトラナックを使った10,000コマ/秒〜200,000コマ/秒の撮影により、衝突角度、飛散片の拡散挙動(速度と分布)をとらえた。得られた画像より衝突の際の飛散小片の速度は衝突速度の1.6-3.1倍に達することが確認された。
- この結果より半径100Km以上の惑星においては、0〜50°で衝突する飛翔体の飛散片のほとんどを捕獲することが確かめられた。
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- (54) Masahiko Arakawa, Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University, "Collisional Disruption of Ice by High-Velocity Impact", Icarus 142, 34-45, 1999
- 北海道大学 低温科学研究所 荒川政彦先生による論文。2段軽ガス銃を使用して7mgのナイロン性の飛翔体を2.3Km/s〜4.7Km/sで打ち出し、これを15mm〜100mmの氷の結晶立方体に衝突させ、衝突の挙動、飛散片の飛散挙動を調べた。
- この実験は、1995年に行った同種の実験よりターゲットが大きく、衝突体との重量比で1/1000〜1/1,000,000になり、前回より100倍程度の重量比が増した実験となった。
- ターゲットに加わる衝撃波の減衰の度合いは、衝突体との重量比に関係なく衝突体の大きさと衝突面からの距離に比例することがわかった。衝突による小片の生成も、無次元数の衝撃応力(NDIS = Non Dimensional Impact Stress)に比例し、半径20Km以上の氷球が衝突すると小片が作られ、2Km以下の氷球では粉々に飛び散ってしまうことが確かめられた。
- ウルトラナックは、クセノンフラッシュを光源としてシャドウグラフ手法により、10,000コマ/秒〜500,000コマ/秒の範囲で撮影された。露出時間は全ての撮影速度にわたり100nsに統一した。これは、撮影速度が変わっても露光条件が変わらない利点があることと、100nsの露出は、高速移動体をシャープに静止させるに十分な時間であるため。
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- (55) 中野元博(大阪大学)、他、“パルスレーザによる超高速衝撃下の炭素繊維強化プラスチックの変形と崩壊”、高速度撮影とフォトニクスに関する総合シンポジウム1999、pp9-12
- 秒速8Km以上の飛翔を得るのに、大阪大学レーザー核融合研究所の激光MII号を使用し、このレーザエネルギーを使用してアルミニウムラム飛翔体を加速し、宇宙開発で問題になっているスペースデブリの基礎研究を行った。ターゲットは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で、これにアルミニウム飛翔体を衝突させその変形、及び破壊を観察した。
- パルスレーザーのエネルギーは、10-30Jでフォーカスレンズにより800umになるように集光し2.0 - 6.0 x 1012 W/cm2のエネルギーを得、これにより飛翔体速度7.7Km/sを得ている。この飛翔体がターゲットに当たる挙動を20,000,000コマ/秒(50ns単位)で撮影した。
- この実験により、速度約8.6Km/sのアルミニウム飛翔体による衝撃では、飛翔体衝突から約500ns後にCFRPターゲット裏面で炭素繊維の破断が生じることが観測された。
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- (56) 花澤民雄(九州産業大学)、他、“高速度カメラを用いた小型モーターの整流火花の検討”、高速度撮影とフォトニクスに関する総合シンポジウム1999、pp65-70
- ユニバーサルモータの整流ブラシから出されるブラシノイズ(電磁ノイズ)とブラシの放電に着目し、ウルトラナックを使って火花発生と電磁ノイズ発生のメカニズムを解明した。撮影速度は、20,000コマ/秒、200,000コマ/秒、400,000コマ/秒で撮影し、火花発生のタイミング、発光時間をとらえた。
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