(2017.05.07更新) | 衝撃波動画 (高山和喜先生提供) |
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- シュリーレン撮影では、点光源像、被写体像の二つの像の成り立ちを撮像面(フィルム面、CCD面)について考える必要があり、この二つの条件を満たしたものが最適な光学レイアウトとなります。したがって、点光源像を撮像面に有効に写すには凹面鏡の焦点距離近傍に置くのがベストです。
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虚像の位置 (b)
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カメラレンズ焦点距離
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被写体倍率 Mo
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被写体(200mm)の像面での大きさ |
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25
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0.013
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2.6
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50
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0.025
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5.0
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100
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0.051
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10.2
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200
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0.11
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22.0
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25
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0.012
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2.4
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50
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0.025
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5.0
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100
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0.051
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10.2
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200
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0.10
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20
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25
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0.013
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2.6
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50
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0.025
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5.0
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100
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0.050
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10.0
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200
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0.10
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20.0
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虚像の位置 (b)
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カメラレンズ 焦点距離
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被写体倍率 Mo
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被写体(300mm)の像面での大きさ |
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25
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0.008
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2.4
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50
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0.017
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5.1
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100
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0.034
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10.2
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200
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0.69
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20.7
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25
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0.008
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2.4
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50
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0.016
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4.8
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100
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0.034
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10.1
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200
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0.068
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20.3
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25
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0.008
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2.4
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50
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0.017
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5.0
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100
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0.033
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10.0
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200
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0.067
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20.1
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- ● ヘリウムネオンレーザは、単色光(λ=632.8nm)で干渉性がとても強いので注意が必要です。
- ● アルゴンレーザは、λ=488nm、λ=514.5nmの主波長の他に、出力の小さな波長が2波長の合計4波長が出ています。この波長を全部出力するマルチライン出力を選ぶと干渉の少ない光源となります。ただ、AOM(Accoustic Optical Module)と呼ばれる音響光学装置(音響により光を屈折させ、マイクロ秒単位の偏向ができる光学結晶素子)を使ってレーザ光をシャッタリングする場合には、シングルライン(単一波長)にしないとAOMでのシャッタリングが正常に機能しません。
- 光ファイバーを用いる場合も、干渉縞が強く出て点光源像が均一に拡がらないので、光ファイバーから出た後均一な投影像になるような工夫が必要となります。
- ● 銅蒸気レーザは、λ=511nm、λ=578nmの2波長が出力されているため干渉性が低く、光ファイバーを用いても良好な点光源となります。アルゴンレーザなどを光ファイバーに導くとファイバー内で干渉がおきてアバタの強い光になってしまいますが、銅蒸気レーザはそのアバタができにくく400umのファイバーを使用すれば、ファイバー出口で良好な点光源となります。銅蒸気レーザの特徴の一つであるパルス発光30nsという短い発光時間はとても魅力で、すべての動きをピタリと止めてしまう威力を発揮します。光エネルギーも強烈で、シュリーレン手法よりもレーザライトシート光源として使用されるケースが多く見られます。
- ● 固体グリーンレーザは、1990年代になってアルゴンレーザに置き換わる形で現れたレーザです。アルゴンイオンレーザが気体レーザであったのに対し、固体グリーンレーザは固体結晶を使っています。コンパクトで電源設備も簡単であり、4W〜8W程度の出力が得られるので2000年以降はアルゴンイオンレーザに置き換わりました。
- ● YAGレーザは、1990年以降高速度カメラ用光源の主流になっているものです。連続発振やパルス発振が可能で取り扱いが良いことからレーザライトシートやシュリーレン光源として使われるようになりました。
- ● 半導体レーザは、他のレーザと違って直線性とビームの拡がりが良くないので、半導体レーザが放射される光の特性を考えて点光源を作る必要があります。光ファイバーを用いる方法もあります。
- 半導体レーザの出力の高いものは赤外が多く、肉眼ではとらえがたいので注意が必要です。
- 平面鏡は、点光源から第一凹面鏡までの光路(及び第二凹面鏡からナイフエッジ部の間)に入れ光学的空間をコンパクトにすることができます。材質も、反射鏡の材質も精度も凹面鏡と同じものを用います。光束光路を曲げる働きをするものですから平面鏡の大きさには十分注意を払います。凹面鏡の出入り口近傍に配置するほどまた、光路の曲がりが大きいほど大きな平面鏡が必要です。
- ナイフエッジ部は第二収束光で集光した点光源像の主光束をカットし、被写体で屈折・散乱した光のみを透過させて屈折・散乱した光で像を作るためのものです。昔は剃刀の刃面で主光束をカットしていたのでこの名前の由来がありますが、最近では、円形状のピンホールのものや、逆に中心部を遮光する円形状のものがあります。またナイフエッジ部にカラーフィルターを配置して光束の曲がりによって彩色が施されるカラーシュリーレン手法もあります。カラーシュリーレン法を行うには、点光源が白色光でなければならず、この場合にはクセノン光源(もしくはクセノンフラッシュ)が用いられます。
- ナイフエッジは、点光源の像位置に入れて調整をしながら主光束を切る必要があるため、光束に対して前後方向、上下方向、回転方向に調整のできる微動台に取り付けることが大事です。コリメータ光学系の所でも触れましたが、凹面鏡を使用するシステムでは、点光源像の集光する位置が縦方向の像と横方向の像では違うため、ナイフエッジを前後方向に調整します。調整の目安はナイフエッジで主光束をカットしていったとき、画面全体が一様に暗くなる位置が最適な位置となります。ナイフエッジをカメラ位置の下から上方向に切っていったとき、撮像面の像が上から切れていくようだとナイフエッジは点光源像位置より前で切っていることになり、反対に同じ方向から切れていくと点光源像より後ろで切っていることになります。
- 被写体は運動している方向成分の密度差ができるため、運動している方向の反対方向からナイフで切っていくとシュリーレン像の感度が良くなります。例えば、横方向に衝撃波が進む撮影では、ナイフエッジを縦位置にして衝撃波が進行する方向とは逆方向から切っていきます。熱対流による空気の上昇の可視化の場合にはナイフエッジを水平位置にして上方向から下に向かって切っていきます。エンジン燃焼のような放射状に拡がる撮影では、円形で中心部が遮光できるものが望まれます。
- あらゆるカメラが使用できます。しかし前にも述べましたが、被写体の位置とレンズの選択を誤るとピントが出なくなりますので注意が必要です。
- 私が経験したシュリーレン光学系とカメラの組み合わせ種類を以下に述べます。
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