世界最小クラス - SSD内蔵高速度カメラと姉妹機
(MotionXtra Os , Nx, iNS) - 操作の実際 (2014.07.06) (2016.02.13更新)(2023.08.02修正)

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企画・制作: アンフィ(有)
機材協力: IDTジャパン(株) 
モーションイメージング部
〒135-0007  東京都江東区新大橋1-8-11
三井生命新大橋ビル4F
電話: 03-6659-2681
http://www.idt-japan.co.jp/
IDTの高速度カメラは、いくつかのタイプが開発されました。
最新のカメララインナップは、IDT社のホームページを参照下さい。
最新のカメラでは、XSMカメラがあります。このカメラは、PCとカメラを高速通信プロトコル(Thunderbolt3)で接続し、録画画像を直接PCに送り込むことや直接RAWファイルで保存することもできます。
 
本サイトのPDFは、以下をアクセス下さい。PDFでは最新の操作ソフトウェアMotionStudioでの説明となっています(2023.08.02)。 

      PDFダウンロード : 「簡単! IDT高速度カメラ撮影手順 _All cameras.pdf」

 


目  次
■ 概要  - 世界最小クラスのSSD搭載高速度カメラ
 
■ 小型高速度カメラの利点
 
■ MotionXtra Osカメラ 概略仕様
 
■ 姉妹機 - その1 MotionXtra Nx3 - S4
 
■ 姉妹機 - その2 MotionXtra iNdustrial シリーズカメラ
 
■ カメラの接続手順
 
■ カメラの入/出力信号の説明
 
■ カメラ操作 - カメラを実際に操作する
● 操作コンピュータ
 
● 起動 - 操作ソフトウェアの起動
 
● メインメニュー
 
● カメラを開く - カメラを認識する
 
● メイン操作画面
 
●ライブのタブ
 
●操作ソフトを使った撮影の流れ
・ 「カメラ」タブ
・ 「録画」タブ
・ 「画像」タブ
・ 撮影画像のダウンロード
・ 「ROI」の編集
・ メモリ管理
・ DDRとSSDを使った三つの撮影モード
・ SSD Missionモード
 
● プレイバック(画像の再生)
 
● 画像を開く
 

 
■ 世界最小クラスのSSD搭載型高速度カメラ
 
2014年4月、IDTジャパン(株)から世界最小のSSD搭載型高速度カメラ(ハイスピードカメラ)MotionXtra Osカメラが発売されました。
 
2015年7月時点で、Osカメラはversion3になっています。
 
このカメラは、IDT社が手がけてきた手のひらサイズの小型高速度カメラシリーズで、画像を録画するメモリにDDR(ダイナミックRAM)とSSD(フラッシュメモリ)を内蔵しています。
 
右写真が、SSD内蔵のMotionXtra Osです。
 
カメラの大きさは、C マウントの口径(φ25.4mm)から理解していただけると思います。
サイズは、巾87mm x 高75mm x 奥行89mmです。(片手で持てます。)
カメラへの電気結線はカメラに向かって右側にLemoレセプタクル(19pin)が斜め後方に向けて配置されています。
背面は冷却のための冷却ファンがついています。
冷却ファンは必要に応じて上部、左側面、底面にも取り付けることができます。
カメラの温度上昇環境を考えて必要に応じて取り付けます。
 
このカメラは、センサーの違いによりOs4、Os7、Os8、Os10の4種類あります。
カメラの大きさは同じで、素子の画素数と最高撮影速度によって名前が変わります
Osシリーズの中ではOs8-S3が最も高速で、1600画素 x 1200画素のフルフレームで8000コマ/秒です。
0s10は、いわゆる4Kカメラで、3840画素 x 2400画素の画質をもち最高撮影速度は1000コマ/秒です。
 
Osカメラは、8GB相当のDDRと500GB相当のSSDメモリの組み合わせで内部構成され、高速撮影を行います。
録画時、DDRのメモリだけを使えば、高速データ保存が可能となります。
バックアップモードでは、録画が終わると自動的にSSDに録画データを転送します。
このモードではパソコンにデータを転送する時間を省くことができますので、時間に追われる連続撮影に好適です。
また、カメラ内蔵のSSDに直接書き込むモードでは500GB相当のSSDに長時間録画を行うことができます。
しかし、SSDへの直接書き込みは速度が遅いため最高撮影速度が低くなります。
 
DDR録画の場合、1600画素 x 1200画素フルフレームで最高8000コマ/秒の撮影が可能ですが、SSDへの直接録画ではSSDへのデータ転送が遅いので最高565コマ/秒となります。
SSD録画の場合は、565コマ/秒フルフレーム撮影で、
   541,117枚/565コマ/秒 = 958秒 = 約16分
の長時間撮影が可能です。
画像画素数を小さくすれば、その割合に応じて最高撮影速度や最大記録枚数が変わります。
 
従来小さな高速度カメラはありましたが、
本格的な高速度カメラ(メガピクセルクラス、8,000コマ/秒)で、堅牢かつ長時間録画の超小型サイズはユニークなものと言えます。
 
カメラが堅牢で小さくなり、さらにフラッシュメモリ(SSD)を搭載したことによって、使用者にどのようなメリットが出るのでしょうか。
以下に、小型カメラのメリットを紹介します。
 

広角レンズと耐Gマウント仕様

 

 

■ 小型高速度カメラの利点
 
 
その1. 設置スペースをとらない。
 
カメラが小さくなったことにより、撮影現場での設置スペースをとらなくなりました。
顕微鏡に取りつけて撮影したり、撮影対象物の中に組み込むこと(自動機械に組み込むことや自動車に搭載すること)も可能になりました。
カメラが小さくなると、航空機にも搭載できヘルメットにくくりつけて人の目線からの高速度撮影もできます。
マラソンランナーの動きをオートバイから撮影できる可能性も出てきました。
 
その2. 長時間録画が可能になった。
 
SSD搭載で記録時間が大幅に長くなりました。
従来、高速度カメラは、高速で大量のデータを保存する関係で録画時間や録画枚数に限界がありました。
記録時間が長くなったことでカメラの応用範囲が広がり、高速走行する車両にカメラを搭載し広範囲に設置された対象物のメンテナンス管理を行うことができます。
これは、例えば鉄塔間の電線の状況を高速ヘリコプタで高速撮影を行うとか、高速道路のわだちぼれや劣悪な路面チェックを高速走行で録画していくことが可能になりました。
また、切削ドリルを新品製品から長時間使用していく間で、刃の切れ具合を長時間撮影して監視することも可能になりました。
スポーツ分野では、待ったなしの試技を行うアスリートを次々と撮影して行かなければならないことがあり、この場合長時間の高速度撮影は威力を発揮します。
 
その3. 煩わしいケーブル配線がなくなった。
 
ケーブル配線は、カメラケーブル1本です。ここに電源と通信ケーブル(イーサネットケーブル)がつながり、
必要に応じてトリガケーブル、同期ケーブルがつながります。
カメラケーブルは最大10mまで可能です。 
通信ケーブルであるLANケーブルを介してパソコン上でカメラからのライブ画像再生、フォーカス調整、カメラ撮影条件設定、撮影画像の保存を行います。
イーサネット通信のメリットは、以下のものが考えられます。
 
・LANケーブルの長さを自由に選ぶことがでできます
   単純結線で100m程度までの距離が可能です。
   ハブを利用すれば数100m離れて使用することが可能です。
   無線LANを使えば、煩わしいケーブル配線の手間も省けます。
・ネットワーク仕様のためデータ通信はきわめて安定しています。
 
その4. 少ない電源ですむ。
 
カメラの消費電力は、18VDC〜36VDCで2A〜1A(max.35W)です。
照明用バッテリ(放送局用24VDC、6Ah)を使用すれば5時間程度の連続使用が可能です。
 
カメラ操作
 
カメラの操作は、IDT社が開発を続けているカメラ専用の操作ソフトウェア「Motion Studio」(モーションスタジオ)(ver.2.12.11)で行います。
操作ソフトウェア「Motion Studio」は、このシリーズの定番操作ソフトウェアで、非常に使いやすいものです。
IDT社の開発する高速度カメラは、すべてこの操作ソフトウェアで操作することができます。
複数台のカメラを同時に操作することも可能です。
 
Motion Studioは、ライセンスフリーなのでお客様のパソコンに自由にインストールしてカメラと接続して使うことができます。
また、カメラを接続していなくても、撮影された画像(AVIファイルなど)を再生して見ることができます。
このソフトの再生機能は、とても洗練されていますのでパソコンに付属している動画ビュア(MediaPlayerなど)よりはるかに使いやすくなっています。
最新のソフトウェア(Motion Studio)は、IDTジャパン(株)のWebサイトからダウンロードすることができます
 
このソフトウェアが使いやすい理由を以下に示します。
 
・ 1コマ毎の再生(コマ送り)が可能。 - 動画像をゆっくりと再生できる。
・ 再生しているコマのフレーム数が表示されるのでコマ管理ができる。
   1,000コマ/秒で撮影された現象で、それが6コマの現象とわかると6/1000秒の時間と理解できて便利。
・ 再生速度を自由に選べる(コマ飛び = スキップ)機能がある。
・ トリム機能がある(再生したいコマ範囲を設定できる)。
・ 画面の拡大が任意にできる。
・ 複数の動画像を開いて、コマ同期による再生が可能。
・ 開いた動画像を、別ファイルフォーマット(TIFF、JPEG、PNG、AVI、MPEGなど)に保存できる。
・ 2つの動画ファイルを一つにして保存できる。
・ カーソルが発生するので、興味あるポイントの座標値を読み取ることができる。 - 簡単な変位解析、速度解析ができる。

 

     
カメラ構成は、いたってシンプル。
イーサネット付のパソコン(Windows、もしくはMacintosh)とカメラ本体、
これをイーサネットケーブルで接続して撮影を行います
必要に応じて、レンズの選択、カメラの固定、照明のセットします。
ノートパソコンと比較して、カメラの小ささが理解できます。
(カメラは、MotionXtra Nx3です。)
 
 

 

■ MotionXtra Os カメラ 概略仕様

MotionXtraOsシリーズは、Os3からOs10までのシリーズがあります。
この中でOs8 S3は、1600画素x1200画素で6,000コマ/秒という高速撮影性能を持っています。
 
 
項   目
Os4 S1
Os8 S3
Os10
撮像素子
CMOS 固体撮像素子
カラー36ビット/白黒12ビット
画素数
1024 x 1024 画素
1600 x 1200 画素
3840 x 2400 画素
ピクセルサイズ
13.7 μm x 13.7 μm
13.9mm x 13.9mm
8.68μm x 8.68 μm
13.9mm x 10.4mm
4.67μm x 4.67μm
17.9mm x 11.2mm
レンズ
1型 Cマウントレンズ
最高撮影速度
@フル解像力、 DDR
最高撮影速度@SSD
3,000コマ/秒
355コマ/秒
8,000コマ/秒
470コマ/秒
1,000コマ/秒
110コマ/秒
分割撮影による撮影速度
130,000コマ/秒 @縦の画素8
194,000コマ/秒@縦の画素16
55,000コマ/秒@縦の画素16
最小露出時間
1 μs ( = 1/1,000,000秒)
1μs単位で、1/撮影速度 - 2μs
までの設定可能)
撮影枚数@フルフレーム、DDR
撮影枚数@SSD
6218枚
406,658枚
8275枚
541,117枚
1545枚
105,500枚
データ通信
イーサネット
(ギガイーサネット)
操作ソフトウェア
IDT社 MotionStudio
耐G性能
全方向 衝撃 200G、振動40G
カメラサイズ
86mm x 63mm x 88mm
カメラ重量
約 690 g
電 源
DC18V 〜 DC36V
40W max.
標準ACアダプタはDC24V
特  徴
3タイプの中で、中庸。
8,000コマ/秒の最高速度。
最高解像力。
 

 
 
■ 姉妹機 - その1 MotionXtra Nx3-S4
 
MotionXtra Nxシリーズは、DDRのみのコンパクトなカメラで耐G性能を持ちます。
 
● カメラ撮像素子
・ 撮像素子のタイプ: 10ビットCMOS固体撮像素子、グローバルシャッタ方式
            (購入時、白黒素子、カラー素子いずれか指定、
            白黒のほうが画質、階調、感度とも良い)
・ 画素数: 1280画素 x 1024画素。(1.31Mピクセル)
・ 1画素の大きさ: 10.85 μm x 10.85 μm。
・ 撮像素子の大きさ: 13.9mm x 11.1mm (対角線17.78mm)
 
● 撮影速度
・ フルフレーム(1,280 x 1,024画素にて): 3,800コマ/秒
・ プラスモード(フルフレーム、1,280 x 1,024画素にて): 7,600コマ/秒
・ 最高撮影速度(1,280 x 16画素にて): 65,000コマ/秒
・ プラスモード最高撮影速度(1,280 x 16画素にて): 243,200コマ/秒
 
● 露出時間
・ 最小露出時間(電子シャッタ): 1μs( = 1/1,000,000秒)
・ 最大露出時間: 1/撮影速度 - 2μs
  (例: 1,000コマ/秒の時、 998μs)
・ 設定露出時間: 1μs単位で上記範囲で任意に設定可能。
・ ダブル露出機能(PIV撮影): 可能(インターフレームは1μs)
 (流れの可視化撮影、Particle Image Velocimetry = PIV 撮影に便利
 
● レンズ
・ 1型 Cマウントレンズ
・ アダプタ使用にてNikon Fマウントレンズ使用可能
 
● 耐G性能
・ 衝撃200G 3軸方向にて
・ 振動40G 3軸方向にて
● カメラ操作
・ 汎用PC(パーソナルコンピュータ = デスクトップパソコン、ノートパソコン)を使用
・ 操作ソフトウェア: Motion Studio(モーションスタジオ)
  IDT社Webサイトから最新のソフトウェアをダウンロード可能。
・ 対象パソコン: Windows7/8/10
 (Macの場合は、別の操作ソフトウエアMotion Inspectorを使用、Mac OSX 10.4以上)
・ 要求仕様
     - CPU: インテル Corei5以上
     - 通信: ギガベースイーサネット
     - RAMメモリ: 2GB以上
     - HDD: 300GB以上
     - モニタ表示: 1280 x 1024画素以上
 
● カメラフォーカス調整
操作ソフトウェア Motion Studioのライブ画像にてフォーカス調整
 
● 画像保存
・連番TIFF
・連番BMP
・連番JPEG
・AVI 動画ファイル
・MPEG 動画ファイル
 
● カメラ大きさ
カメラ本体、63.5mm x 63.5mm x 68.6mm、重さは約600g
 
● 電源
電源は直流36V、1A容量を必要とします。
電源は、標準でACアダプタがついていますが、オプションでバッテリ駆動が可能です
消費電力は、カメラ立ち上がりと録画中が27W、再生、ダウンロードが25Wです
 
● 電気信号ユーティリティ
・ データ通信  - ギガイーサネット通信
・ トリガ信号  - SMAコネクタ。TTLもしくはCMOSデジタル信号(立ち上がり、立ち下がり)
・ Sync.IN信号  - 同上。
・ Sync.Out信号  - 同上
 
MotionXtra Nx カメラ 外観 (耐Gプレート着用)

 
 
 
 
■ 姉妹機 - その2 MotionXtra iNdustrial シリーズカメラ モデル iNS1、モデルiNS2
 
もうひとつの小型耐久性能高速度カメラ MotionXtraに、iNdustrial カメラがあります。
このカメラは安価であることを念頭において作られました。このカメラは耐G性能はもちろん防水防塵性能も考慮されIP68に準拠しています。
 
iNdustrialシリーズカメラはiNS1とiNS2の2種類があり、1600x1200画素画素でiNS1が500コマ/秒、iNS2が1000コマ/秒の性能を持ちます。
 
 
 
 
以下その仕様を述べます。
 
● カメラ撮像素子
・ 撮像素子のタイプ: CMOS固体撮像素子、グローバルシャッタ方式。
            (購入時、白黒素子、カラー素子いずれか指定、
            白黒のほうが画質、階調、感度とも良い)
・ 画素数: 1600画素 x 1200画素。(1.92Mピクセル)
・ 1画素の大きさ: 8.68 μm x 8.68 μm。
・ 撮像素子の大きさ: 13.9mm x 10.4mm (対角線17.36mm)
・ 階調: モノクロ12ビット、カラー36ビット
 
● 撮影速度
・ フルフレーム(1,600 x 1,200画素にて):
         500コマ/秒@モデルiNS1、1000コマ/秒@iNS2
・ 最高撮影速度(1,600 x 26画素にて):
         22,500コマ/秒@モデルiNS1、45,000コマ/秒@iNS2
● 撮影枚数
・ フルフレーム(1,600 x 1,200画素にて):
         5,099枚@モデルiNS1、iNS2
         記録時間 10.1秒@モデルiNS1、5.09秒@iNS2
 
● 露出時間
・ 最小露出時間(電子シャッタ): 1μs( = 1/1,000,000秒)
・ 最大露出時間: 1/撮影速度 - 2μs
  (例: 1,000コマ/秒の時、 998μs)
・ 設定露出時間: 1μs単位で上記範囲で任意に設定可能
・ ダブル露出機能(PIV撮影): 可能(インターフレームは1μs)
 (流れの可視化撮影応用、Particle Image Velocimetry = PIV 撮影に便利
 
● レンズ
・ 1型 Cマウントレンズ
・ アダプタ使用にてNikon Fマウントレンズ使用可能
 
● 耐G性能
・ 衝撃200G 3軸方向にて
・ 振動40G 3軸方向にて
 
● 防水・防塵
・ IP68準拠
  (下の写真の防水レンズホルダはオプション)
 
● カメラ操作
・ 汎用PC(パーソナルコンピュータ = デスクトップパソコン、ノートパソコン)を使用
・ 操作ソフトウェア: Motion Studio(モーションスタジオ)
  IDT社Webサイトから最新のソフトウェアをダウンロード可能。
・ 対象パソコン: Windows7/8/10
 (Macの場合は、別の操作ソフトウエアMotion Inspectorを使用、Mac OSX 10.4以上)
・ 要求仕様
     - CPU: インテル Corei5以上
     - 通信: ギガベースイーサネット
     - RAMメモリ: 2GB以上
     - HDD: 300GB以上
     - モニタ表示: 1208x1024画素以上
 
● カメラフォーカス調整
操作ソフトウェア Motion Studioのライブ画像にてフォーカス調整
 
● 画像保存
・連番TIFF
・連番BMP
・連番JPEG
・AVI 動画ファイル
・MPEG 動画ファイル
 
● カメラ大きさ
カメラ本体、64mm x 64mm x 64mm、重さは約500g
 
● 電源
電源はDC18V 〜 DC48Vの範囲で使用可能です
電源は、標準でACアダプタ(DC36V)がついていますが、オプションでバッテリ駆動が可能です
消費電力は、27W max.です
 
● 電気信号ユーティリティ
・ データ通信  - ギガイーサネット通信
・ トリガ信号  - BNCコネクタ。 TTLもしくはCMOSデジタル信号(立ち上がり、立ち下がり)
・ Sync.IN信号  - 同上
・ Sync.Out信号  - 同上
 
● オプション LED60
・ 光速: 8500ルーメン(最大)
・ 光色: クールホワイト
・ 消費電力: 60W
・ 照射角度: 28°(半値幅)
・ 最小発光時間:2μs
・ 最高繰り返し発光: 100 kHz
・ 大きさ: 73 x 73 x 79mm
・ 重さ: 450g

 


 
 
■ カメラ接続手順
 
カメラ接続の手順は、以下の通りです。
 
1.  カメラを固定しレンズを取りつける
カメラの固定は、カメラに装備されているカメラネジで三脚に取り付けます。
カメラ取付ネジは、アメリカのインチ規格ネジ(1/4-20UNC)(写真下の左)です。
また、カメラの4側面には#8-32UNCネジ(深サ5mm)が4〜6箇所もうけられているので、
このネジを使ってカメラ取付プレートを作ることができます。
 
MotionXtraシリーズカメラに装備されているレンズマウントは、Cマウントです。
撮像素子は、Os8-S2の場合1画素8.68μm x 8.68μm 素子で、1,600 x 1,200画素です。
撮像素子の大きさは、13.9mm x 10.4mm(対角線17.36mm)となります。
この撮像素子の大きさは、1形(1インチ)もしくは4/3型のCマウントレンズ(写真下の中央)を必要とします。
2/3形(2/3インチ)Cマウントレンズでは、フル画面撮影で周辺部にケラレ(のぞき穴現象)が生じます。
フル画面で周辺部まで画質の良い撮影を行いたい場合は、一眼レフカメラ用レンズ(例えば、ニッコールレンズ)を使います。
この時、ニッコールレンズがカメラに取りつけられるようにマウント変換アダプタ(例えば、F-Cマウントアダプタ、写真下の右)を使います。
 
 
     
 
 
 
2. パソコンとカメラを接続する
カメラとパソコンを接続するケーブルは、ギガイーサネットケーブル(カテゴリ6相当、ストレート)1本です。
右の写真は、カメラに附属しているブレークアウトボックスで、カメラへ各種信号を割り振ります。このブレークアウトボックスの左端にイーサネットコネクタがあります。 
 
3. カメラに電源を接続する
カメラ用電源は標準で付属しているACアダプター(商用100VACから12VDCを作る電源)を用いて、カメラPowerコネクタに差し込みます。
電源は、上右写真のブレークアウトボックス右端にあります。

 

 
 
 

SMA - BNC変換コネクタ

■ カメラの入/出力信号の説明
 
カメラに接続する入力・出力信号の説明をします。
 
Trigコネクタ
トリガコネクタは、カメラ撮影の記録タイミングを決める電気信号を扱うコネクタです。
高速度カメラは、撮影速度が速いためにビデオテープやDVDなどに直接録画することが困難です。
従って、このカメラを含め多くの高速度カメラでは、カメラに内蔵されたRAMメモリに記録されます。
当然、有限枚数での記録となるので、限られた枚数のどのタイミングで撮影を終了するかが重要になります。
トリガ信号は、撮影の開始、もしくは終了を知らせる信号となります。
例えば、100枚の画像を記録できるRAM領域を確保したとして、100枚をどのタイミングで撮影し終わるかをこのトリガ信号で決定します。
この時、トリガ信号入力時点の前50枚と後50枚を録画するという設定(すなわち、真ん中の録画タイミング設定)を操作ソフトウェアで行います。
トリガ位置は録画枚数の任意(最初、真ん中、最後、10%の時点など)に選択することができます。
 
電気信号で行うトリガ信号は、
 
   * TTL(トランジスタ - トランジスタ ロジック)信号
   * CMOSのロジック信号
 
のいずれかで受け付けます。
もしくは、リレー接点(無電圧)や手動のペンダントスイッチ、フォトカプラーのオープンコレクタなどの接点で行うことができます。
ロジック信号は、立ち上がり信号(または、立ち下がり信号)のいずれかで送られてくるので、入力される信号に従って操作ソフトウェアで選択することができます。
トリガ信号については、●技術ノートNo.3「トリガ」の項目を参照下さい。
 
トリガ信号以外にパソコンの操作ソフトウェア上の「Trig」というボタンを押しても、同様の動作をさせることができます。
 
パソコン上の「Trig」ボタンと、電気信号によるトリガ信号の違いは、タイミングの精度です。
パソコンからのトリガは、操作者がマウスをクリックして行うためにトリガタイミングが0.2秒〜0.4秒程度遅れます。
電気信号によるトリガ信号は数マイクロ秒以下なので、10,000コマ/秒(100μs単位の撮影)で撮影したとしてもフレーム間隔以内に入るため、「タイムゼロ」でのタイミング遅れがほとんどありません。
撮影対象によっては、現象が起きる時間タイミングを正確に知りたい場合があります。
例えば、クルマの衝突実験などでは、クルマの衝突する瞬間をテープスイッチや歪みセンサー、光センサーなどで電気信号として取り出し、試験に使っている計測装置(加速度センサーなど)にタイム「0」信号を送っています。
この信号を高速度カメラにも送り、タイム「0」を特定しておけば、センサーデータと画像の突き合わせや、時間経緯の解析に有効になります。
 
このカメラのトリガ信号には、SMAという小さなコネクタが標準で装備されています。
このコネクタはあまり一般的ではないので、上右写真のようなSMAコネクタをBNCコネクタに変換するアダプタを使って、標準のBNCケーブルを使うことができます。
この変換コネクタは、簡単に入手できます。SMAケーブルも市販されています。
 
Sync.IN コネクタ
Sync.IN コネクタは、カメラに同期信号を入れる所です。
複数のカメラを使って同期撮影したい場合に使います。同期撮影を行う他のカメラ、もしくは同期信号を発生するタイミングパルスジェネレータ(IDT社製ではTiming Hub)の同期信号を使ってここに入れます。
Sync. IN が接続されているカメラが「外部同期」モードになっていれば、このカメラは絶えず Sync.IN からの信号をモニタし、信号が入る毎に撮影を行います。
同期信号は、TTL(トランジスタ - トランジスタ ロジック)信号か、CMOSのロジック信号を使います。
Sync. IN に入るロジック信号は、立ち上がり信号か立ち下がり信号の両方とも受け付けますので、操作ソフトウェアで指定します。
 
Sync.Out コネクタ
Sync.Outは、カメラの撮影タイミング(正確には露出が開くシャッタタイミング)に合わせて電気出力が出るものです。
複数のカメラと同期させる場合に、別のカメラのカメラに同期のための出力を出したり、パルスレーザと同期発振をおこなう信号として使います。
Sync. OUT信号は、CMOSのロジック信号(3.3V)が出力されています。
ロジック信号は、立ち上がり信号か立ち下がり信号のいずれも出力可能ですので、操作ソフトウェアで指定します。
 
 
 

 
 
 
■ カメラ操作  -  カメラを実際に操作する
 
カメラの操作は、IDT社が開発しているカメラ操作ソフトウェア「Motion Studio」(モーションスタジオ)で行います。
このソフトウェアは、Windowsパソコンで動作します。 Macは別の操作ソフトウェアMotionInspectorで行うことができます。
モーションスタジオは、IDT社及びRedlakeの高速度カメラのすべてに対応し、カメラ操作をすることができます。
 
● 操作コンピュータ
「Motion Studio」が動く操作コンピュータは、以下のOSを持つパーソナルコンピュータです。
一般のパソコンで十分に操作することができます。
 
Windows 7/8/10/11    64ビットモードでも32ビットモードでもよい。
Windows XP/Vista
Macintosh OSX 10.4以上 - マッキントッシュでもカメラの操作を行うことができます。
                 ただし、操作ソフトウェアは、MotionInspectorを使用します。
 
64ビットパソコンは性能が良いためLIVE画像や、撮影画像再生がスムーズに行えます。
画像のダウンロードも速くできます。
ただしAVは、コーデックが32ビットCPU対応のものがほとんどなので、AVI動画をメインに保存する場合は32ビット対応のMotionStudioを使われた方が便利です。
 
さらに、これらコンピュータには、以下の環境が整っていることが望まれます。
 
・ ギガイーサネット - データの通信、ライブ画像表示、画像データのダウンロードを行います。
・ 2GB以上のRAM - RAMが多いほど、操作は快適に動きます。
・ 300GB以上のHDD - 動画像を保存する場合に、ハードディスクの保存容量は大きい方が便利です。
・ 1280x1024画素以上のモニタ画面 - 大きい画面の方が便利です。
・  IntelCorei5以上のCPU - CPU性能が良いほど、画像表示がスムーズに行えます。
・ CD/DVD - 得られた動画ファイルを、バックアップする場合に使います。
 
イーサネットの性能やCPUの性能が劣ると、
・LIVE画像(ピント合わせなどコンピュータに表示させる画面)が飛び飛びの画像になる。
・画像データのダウンロードが遅い。
・ダウンロードした画像の再生が遅い。
・複数画像を同時に読み出して同期再生する場合、再生が遅い。
などの問題が起きます。
 
 
 
 
● 起動
 
操作ソフトウェア(MotionStudio)をインストーラ用のUSBメモリ、もしくはインターネット経由でダウンロードしたインストールファイルを使って操作パソコンにインストールすると、右に示したMotion Studioのショートカットキーがパソコン画面に表れます。
このショートカットキーをダブルクリックすると、下の画面が表れて操作ソフトウェアが立ち上がります。
 
MotionStudioは、64ビット対応OSの同一パソコンに32ビットモードと64ビットモードの2つのアプリケーションをインストールすることができ、必要に応じて使い分けることができます。
 
2023.08時点では、操作ソフトウェアはver.2.16.07になっています。本説明では、2016年時点、ver.2.12.04で説明しています。大きな流れは同じです。GUIが変更されたり、新しいカメラに対応されたり、使いやすさ上での変更をしています。(2023.08.02)
 

 

 
 
● メインメニュー
 
本ソフトは、下に示したメインメニューで示されるごとく、6つのメインプログラムから成り立っています。
 
「画像」
コンピュータ(もしくは外部記憶装置)に保存された 動画データを再生することができます。
再生できる動画像フィアルは、AVI、MPEG、連番TIFF連番JPEG、連番BMPです。
動画像の再生は、「再生」メニューを参照下さい。
 
「カメラ」
カメラ操作をするメニューです。
このボタンをクリックすると、「カメラを開く」メニューに移ります。
 
「ロウファイル」
カメラの生データ(RAWファイル)を再生、管理します。
 
「データベースビューワー」
MotionXtraシリーズのカメラで撮影した動画像を管理するメニューです。
MotionXtraシリーズのカメラで撮影した動画像は、管理ファイルも同時に添付されるので、カメラの撮影条件や日時などのデータをこのメニューで読み出すことができます。
 
「オプション」
カメラ操作のオプション設定を行います。
 
・画像ダウンロード
   保存先設定、RAWファイル保存、
   自動保存など
・カメラオプション
   録画中のライブモード、露出時間の単位、
   ホットキー設定、ネットワーク設定など
・その他
   カメラ操作上の詳細設定、ダイアログ設定、
   複数のMotionStudioの立ち上げ、
   モーショントラッキング設定、など
 
「言語」
日本語、英語などの言語を設定します。

 

 
● カメラを開く - カメラを認識する
 
カメラの操作を行うため、上記の初期画面の6つの項目から「カメラ」を選択します。
「Motion Studio」は、IDT社の高速度カメラすべてに対応して同じ操作環境でカメラの操作をすることができます。
このメニューでは、本ソフトウェアで扱う高速度カメラのタイプを選択することができます。
IDT社の高速度カメラは、タイプによってデータ通信を以下の方法で行っています。
MotionXtra Nシリーズは、イーサネットを使っています。
・ USB2.0 - 一番簡単な接続。長距離通信は苦手。通信速度はコンピュータの管理のもとで決まる。
・ イーサネット - 長距離通信、複数カメラの使用の場合便利。
・ CameraLink - 高速通信可能。コンピュータに拡張ボードを挿入する必要あり。
 
使用するカメラにチェックマークをして、「OK」ボタンを押します。
MotionXtra Osカメラは、「MotionXtra N/NR/Nx/O - ギガビットイーサネット」を選択します。
使用するカメラを指定することでコンピュータがカメラをサーチする時間を短縮することができます。
使用するカメラのタイプにチェックマークを入れて「OK」ボタンをクリックすると、下図右のカメラリストブラウザが開きます。
 
このメニューでは、認識したカメラのリストを表示したり再度カメラ認識を行うほかに、認識されたカメラの名前をつけたりイーサネット通信でのIPアドレス管理を行います。
カメラが2台以上パソコンに接続されているときは、認識できるカメラがすべてリストアップされます。
認識されたカメラから使いたいカメラにチェックマークを入れ、「開く」ボタンをクリックします。
 
 
 
クリックすると、以下の操作メインメニューが表れます。
 
 
● メイン操作画面
 
 
 
操作メニュー画面は、大きく分けて以下の3つに分かれます。
 
  ・中央部の画像エリア  - カメラからのライブ画像、撮影画像の再生を見るエリア。
  ・右部の操作タブとメニュー  - カメラの撮影条件を設定するエリア。
  ・画面上部の操作管理アイコン  - ファイル管理や画像の拡大縮小、カメラの認識、オプション設定、
                    付属品のタイミングハブ、A/D変換装置などを行うエリア。
 
最も頻繁に使うのは、メニュー右側にある「カメラ操作タブ」です。
ここでカメラのライブ画像を選択したり、撮影速度を決めたり、画像を再生します。
 
 
カメラ操作タブには、以下に示す二つのタブがあります。
【カメラ操作タブ】

「ライブ」   -  カメラ操作、ピント合わせと撮影、撮影速度など各種設定。

「プレイバック」 - 撮影した画像の再生。

 

 

 

 

 

 

● ライブのタブ
 
「ライブ」タブは、カメラを操作するためのもっとも重要なメニューです。
「ライブ」タブでは、上図に示すようなカメラ操作ボタンが表示されます。
 
「録画」ボタン
このボタンを押すと、カメラは録画を開始します。
録画終了は、基本的には「トリガー」ボタンで行います。
電気信号を「Trig IN」端子から受け付けても録画を終了します。
トリガで録画を終了するのは録画モードが「Circular」(サーキュラー)の時です。
録画モードについては下記の「録画モード」を参照のこと。
録画モードが「ノーマル」の時は、
録画ボタンを押したと同時に録画が開始され、メモリが一杯になると録画が終了します。
 
「停止・スナップ」ボタン
ライブ画像を停止したり、録画を途中で ストップさせるとき使います。
ライブ画像の時は、最後に取り込んだ画像がそのまま表示され続けます。
これがスナップ 画像です。カラーバランスを取るときや画素数設定に使います。
 
「ライブ」ボタン
ピント合わせや画角チェック、光量チェックをする ときに使います。
 
「トリガー」ボタン
このボタンを押すと録画を終了します。
トリガーは、このボタンの他にカメラの「Trig」信号入力によっても動作します。
 
「認識」ボタン 
カメラを新たに増設した時や、イーサネット通信がと ぎれたときに再度認識させる場合に使います。
 
「ビデオ出力:」ボタン
ビデオ出力ボタンは、MotionPro Yシリーズに備わってるビデオ出力の設定ボタンです。
他のシリーズのカメラには使いません。
この設定ボタンでは、カメラ画像をパソコン(PC)に表示するのか、
カメラに装備されたHDMIビデオ出力から表示するのか、それとも両方に出力するのかの切替を行います。
 
「ビデオ形式:」ボタン
ビデオ出力設定の際の出力フォーマットの設定を行います。
MotionPro XとMotionXtra Legacyカメラでは、NTSCもしくはPALのアナログ信号の選択ができ、
MotionPro YカメラではHDMI出力の際の720p、1080pの切替ができます。
 
 
「ライブ」タブには、さらに以下の3つのサブタブメニューがあります。
 
 
「カメラ」  - カメラ撮影速度や露出時間の設定を行います。
 
「録画」  - 録画モード、トリガー設定を行います。
 
「カラー」 - カラーバランスなどを設定します。
 
 
● 操作ソフトを使った撮影の流れ
 
カメラでの撮影流れを説明します。
 
1. ライブボタン を押してカメラ画像を写し出します。
 
2. カメラのフォーカス視野調整を行います。
 
3.  撮影速度、露出時間  
など適切な設定を行ったのち、録画ボタン を押し録画を開始します。
4. トリガ信号、トリガボタン による録画を終了します。
 
5. プレイバックタブ を押して録画された画像を再生します。
 
6. 再生確認の後、画像をパソコンにダウンロードします。
 
7. 次の録画を開始します。
 
 
 
● 「カメラ」タブ
 
「カメラ」タブでは、以下の項目を設定できます。
 
 
・センサーゲイン:
   カメラの感度設定です。 0dB(=1 )が標準感度で、
   3dB(=1.41 )、6dB(=2.0)などの感度設定ができます。
   光量が足りないときにゲインを上げますがゲインを上げると
   ノイズが多くなります。
 
・レート[Hz]:
   撮影速度(コマ/秒)です。
   このメニューでは、画像サンプリングの意味で
   Hz( = ヘルツ)を採用していますが、撮影速度と同意語です。
    アイコンは、上のレートで規定される露光時間とは
   別に、長い露光時間を設定できるボタンです。
   高照度の照明装置を点灯せずに、ピント合わせ や視野の
   確認をする場合に便利です。
   このアイコンをクリックした時には、下の「露光時間」で
   長い露光時間に設定します。
 
・露光時間[μs]:
   画像一枚を撮影するのに要する露光時間です。
   露出時間、Exposure Time とも言います。
   単位は、マイクロ秒(μs) = 1/1,000,000、百万分の1秒
   で設定します。直接キー入力できます。
 
    のボタンは、露光時間の数値を√2(=1.4)倍ずつ
   設定するスキップボタンです。
   ボタンをクリックする毎に1.4倍露光時間が短くなったり、
   長くなったりします。
   ラフな露出条件を決めるときに便利です。
   ちなみに+1/2f のfとは、レンズの絞りのfから流用した
   もので、レンズ絞りの1/2絞りに相当する光量を露出時間で
   補うという意味が込められています。
 
・露光モード:
   [Single]- 通常の撮影モードです。
   [Double] - PIV(Particle Image Velocimetory)撮影に使うモードです。
   [XDR] - XDRは、Extended Dynamic Range の略です。
         階調の大きな現象を圧縮して暗い画像と明るい画像を階調の範囲内に
         おさめます。XDRを設定したときには、以下の[XDRコントラスト]で
         階調の設定を行えます。
 
自動露光:
   画面の明るさを都度チェックし、露出時間を自動的に調整することにより、
   適切な露光を行います。
   屋外実験などで天候によって明るさが変わったり、燃焼試験で対象物が明るく
   なったときに自動的に露出時間を抑えて適正露光にします。
 
・モーショントリガ:
   トリガを画面の注視する範囲の変化で行うものです。
   この設定では、任意の範囲でトリガ検出エリアを設定することができ、
   設定エリア内に明るい物体(もしくは黒い物体)が入った時トリガとします。
 
・ビニング:
   複数の画素を1画素と見なす機能です。1x1(1画素)、2x2(4画素)、3x3(9画素)
   の設定ができます。
   ビニングを行うと、画素数経る分感度が上がります(明るくなります)。
 
・階調:
   画像の階調を設定します。この階調の設定で暗部の階調を上げることができるので、
   相対的に感度を上げることができます。
   カメラは10ビット濃度で録画され、10ビット濃度のうちの8ビットを選択することができます。
   10ビット濃度から8ビット濃度を選択できるので3段階の設定ができます。
   上位8ビットが標準で下位ビットは感度が高くなります。
   その分ノイズ成分が増えて画質を犠牲した画像となります。
 
・ROI:
   Region Of Interestの略です。画像領域を指定できます。
   画像領域の指定は、画素数での設定ができます。
   ROIの設定は、右のROI設定ボタン を押して詳細設定を行います。
   詳細は、ROIの設定を参照下さい。
 
・メモリ管理:
   機械ギア のアイコンをクリックするとカメラ内蔵のRAMメモリの管理を行うことが
   できます。メモリは、セッションで小分けに撮影を行うことができます。
   このアイコンをクリックすると、メモリ管理の詳細メニューが表れます。
   詳細はメモリ管理の項目を参照下さい。
 
・SSDオプション:
   MotionXtra OシリーズのSSD内蔵のカメラに適応するものでSSD機能の設定を行います。
   詳細は、● DDRとSSDを使った3つの撮影モードを参照下さい。
 
 
● 「録画」タブ
 
 
・「録画モード」:
 
録画モードは、3種類あります。
 
「Normal」:
通常の撮影モードで、トリガー信号を使わないモードです。
このモードでは、「録画」ボタンを押すと直ぐに録画を開始します。
「フレーム」で設定した枚数を録画すると録画を停止します。
 
「Circular」:
トリガー信号を必要とする録画モードです。
このモードで、「録画ボタン」を押すと録画を開始しますが「トリガー」信号が
入るまで録画を終了しません。
「トリガー」信号が入力されると、以下の「トリガー調整」で設定された
フレーム(撮影枚数)配分で録画が終了します。
 
「BROC」:
Burst Rec On Command というモードです。
このモードでは、トリガー信号が入ると、予め「BROC録画フレーム数」で
決められた枚数分だけ録画し、「フレーム」枚数に達するまで録画を連続的
に撮影していくモードです。
一回の試験で30回程度現象が起きてその都度1,000コマ/秒で200枚の撮影を
行いたいとするときに便利なモードです。
 
このときは、
   「フレーム」 = 6073
   「BROC録画フレーム数」=200、
   「レート」 = 1000 Hz
とセットします。
 
・「フレーム」:
  録画する撮影枚数です。右の参考例では6073と設定されています。
  このカメラの最大撮影枚数です。
  この項目の右に示された数値(秒数Sの単位表示)は、
  指定した録画枚数が時間換算にしてどのくらいの時間(秒)
  録画できるかを 示したものです。
  この時間は、フレーム/レート で算出した値となります。
 
・「BROC:」:
   BROCモードで有効になる値で、トリガー信号を受け付けた時撮影を行う枚数です。
   この枚数を、例えば200枚と設定し、上の「フレーム」を6073枚と設定すると、
   トリガー信号は30回まで(←6073/200)受け付けることになります。
 
・「フレーム同期」:
   内部同期と外部同期の2つが選択できます。
   内部同期は、カメラ内部の発信器で撮影を行うもので、外部同期は、カメラ
   背面パネルの「Sync. IN」からの同期信号で撮影を行います。
 
・「同期設定」:
   カメラ背面パネルの「Sync. IN」に入力される電気信号の選択ボタンです。
   Edge-High(立ち上がり)とEdge-Low(立ち下がり)の二種類があります。
 
・「トリガー設定」:
   カメラ背面パネルの「Sync. IN」に入力される電気信号の選択ボタンです。
   Edge-High(立ち上がり)とEdge-Low(立ち下がり)とSwitch Closure
   の三種類があります。 
   トリガ信号については、●技術ノートNo.3「トリガ」の項目を参照下さい。
 
・「トリガー調整」:
   トリガ信号を撮影フレーム数のどの位置でかけるかの設定です。
 
・「アドバンス」:
 
・メモリ管理:
   機械ギア のアイコンをクリックするとカメラ内蔵のRAMメモリの管理を行うことが
   できます。
   メモリは、セッションで小分けに撮影を行うことができます。
   このアイコンをクリックすると、メモリ管理の詳細メニューが表れます。
     詳細はメモリ管理の項目を参照下さい。
 
・SSDオプション:
   MotionXtra OシリーズのSSD内蔵のカメラに適応するものでSSD機能の設定を行います。
   詳細は、● DDRとSSDを使った3つの撮影モードを参照下さい。
 
 
 
● 「画像」タブ
 
画像のカラーバランスを調整するタブです。
 
・ ホワイトバランス:
   光源によって変わる白のバランスを調整する機能です。
 
・ デフォルトカラー:
   カメラに最適なカラーバランスを設定するボタンです。
 
・ アドバンスカラー :
   ホワイトバランスの詳細設定です。
 
・ JPEG圧縮:
   JPEG圧縮の度合い設定です。
 
・ シャープネス:
   画像のシャープさを設定します。
 
・ ブライトネス:
   明るさを調整します。
 
・ コントラスト:
   コントラストを調整します。
 
・ ヒュー:
   色相調整を行います。色合いの調整ができます。
 
・ サチュレーション:
   色の濃さを調整できます。
 
・ ガンマ: 階調度合いを設定します。
 
・ LUT: ルックアップテーブルです。
 
・ デフォルト: 画像設定を初期設定に戻します。
 
 
 
 
■ 撮影画像のダウンロード
 
撮影された画像をPCにダウンロードします。
 
 
 
■ ROIの編集
 
ボタンを押すと、以下に示すメニューが表れます。
このメニューでは、撮影画像の大きさや位置を自由に決めることができます。
また、希望する画素の大きさで撮影可能な最大撮影速度も表示されます。
上のROIの編集画面の左欄は、予め設定された画素数構成で、ここをクリックすると設定画素数での画面になります。
中央の画像画面はROIを設定する画面で、赤い枠が設定枠です。
設定枠は、カーソルを使って任意に大きさと位置を設定できます。
赤枠の位置情報は下欄の数値、すなわち赤枠の左上部の座標(X始点、Y始点、横サイズ、縦サイズ)に反映されます。
この欄に直接キーインして赤枠の位置を指定することもできます。
赤枠を指定した際の最高撮影速度(最高フレームレート)、SSDの最高ストリーミングレート、最大録画枚数、最長録画時間がが計算されて表示されます。
左欄下部の二つの設定ボタンで、「中央部に設定」は赤枠を画像の中心に設定するボタンであり、「リセット」は最大画素サイズに戻すものです。

 

 
 
 
● メモリ管理
 
ボタンを押すと、下のメニュー「アクイジションの詳細設定」画面が表れます。
 
 
このメニューは、録画メモリの管理や画像の保存の設定を行います。
 
・セッション名:
画像の保存では、セッション名で定義されたフォルダが希望するディレクトリーに作られます。
セッション名は自由に作ることができます。
「□同じ名前をこのアクイジションにつける」にチェックを入れると下のフォルダー名がセッション名と同じになります。
 
・フォルダー:
この設定では、セッション名で定義されたフォルダの中に実験毎にここで定義されたフォルダが作られ、その中に画像がダウンロードされます。
上の例では、Acq_AAA_nnnというフォルダができます。
nnnは、001から始まる連番でダウンロード毎に番号が繰り上がっていきます。
 
・画像プリフィックス:
画像につけられる名前です。上の例ではImgAと定義されているので、ファイル名はImg_nnn.XXXとなります。
nnnは連番ファイルではフレーム番号となります。XXXは、jpg、BMP、AVIなどの拡張子です。
「□セッション名」、「□カメラ名」にチェックを入れると画像プリフィックス名ががセッション名 + カメラ名となります。
 
・コメント:
ダウンロードする画像にコメントをつける機能です。
 
・フレーム:
録画する枚数の設定を行います。下の欄で表示されている「最大録画枚数」まで任意の枚数を設定できます。
この欄の右に表示される数値は設定枚数に対する録画時間です。
 
・ファイル形式:
 
画像を保存するファイル形式は上に示すように多くのフォーマットに対応しています。
画像の保存は、
 
  ・ TIFF
  ・ BMP
  ・ JPG
  ・ PNG
 
のフォーマットで連番ファイルとしてフォルダに保存できます。
この他に、以下のファイルでは連番としてではなく一つのファイルで保存できます。
 
  ・ TIFF
  ・ Bayer
  ・ MCF
 
また、動画ファイルでは、
 
  ・ AVI
  ・ MPEG
  ・ MP4
  ・ QuickTime
 
のフォーマットファイルで保存できます。
 
・フォルダー:
この欄に表示されるフォルダーはフォルダーの置かれたディレクトリーを示します。
ディレクトリーを変更したい場合は、「オプション」をクリックしてディレクトリーを変更します。
 
・「新規」 - 新しいセッションを作るときにこのボタンを押します。
       このボタンを押すと新しいセッションの定義メニューが表れます。
 
・「削除」 - 作成したセッションを削除したいときにこのボタンを押します。
 
・「全て削除」 - このボタンを押すと小分けに分けられたすべてのセッションが削除され一つのセッションになります。
 
・「全てに適用」 - 表示されている設定(画像プリフィックス、コメント、フレーム、ファイル形式)を全てのセッションに適用します。
 
 
 
 
● DDRとSSDを使った3つの撮影モモード(Osカメラ)
 
OsカメラにはDDRとSSDメモリが内蔵されていて、両者の使い方で4つのモード(OFF、BackUp、Streaming、Mission)が選べます。
ここでは、「Mission」モード以外の撮影モードについて述べます。「Mission」モードについては下の項で述べます。
 
カメラには、保存メモリとしてDDRとSSDの二つがあります。
DDRは、Double-Data-Rate SDRAMのことでコンピュータの一次記憶装置に使われているRAMメモリのことです。
このメモリは、最も高速でデータを記憶できる特徴をもっている反面、電源が切れるとデータが消失してしまう欠点や大容量が難しい欠点があります。
SSDは、Solid State Driveの略でフラッシュメモリを使った記憶装置です。
磁気ディスクを使ったハードディスクドライブ(HDD)の後継装置ともいわれていて、高速で読み書きができ電源を切った後もデータを保持しています。
MotionXtra Osカメラでは、この二種類の記憶装置を使って魅力的な4つの撮影モードが選べます。

 
■  OFFモード
オフモードは、SSDを使わずDDRメモリだけの使用となります。
 
■ BackUpモード
バックアップモードは、DDRを使った撮影で録画終了後速やかにSSDにバックアップとしてデータを自動保存するモードです。
SSDへの保存にようする時間は、DDRメモリ最大時に約12秒となります。
 
■ Streamingモード
ストリーミングモードは、SSDに直接録画書き込みをするもので、長時間の録画が可能です。ただし、最大撮影速度はDDRに書き込むよりは遅くなります。
 
 
● SSD Missionモモード(Osカメラ)
 
ミッションモードは、パソコンを使わずにカメラの撮影を行うモードです。
パソコンが接続できない環境で威力を発揮します。
ミッションモードでは、予め撮影速度や露出時間(自動露光)、撮影回数などをカメラに覚え込ませておけるので、電源を投入するとミッションモードが起動し、決められた設定で撮影を終えます。録画された画像はSSDに自動的にダウンロードされます。
 
 
ミッションモードの設定では、以下に示されるダイアログ画面が表れ、希望する撮影条件を設定できます
SSDは、希望するセグメントに分割されて複数のミッションで撮影された画像を保存します。
一連のミッションををステップと呼びます。
各ステップは希望する撮影速度、露出時間、枚数、ROIを個々に設定できます。
 
各ステップはトリガが入る毎に次のステップに移ります。
以下、MISSIONメニューについて述べます。
 
「フラッシュメモリ内のステップコンフィギュレーション」は、ステップの確認と設定が行えます。
 
・イベント: 各ステップの番号です。イベントの数だけ手順に従って撮影を実行します。
・トリガー: 撮影をトリガー信号で行うかの設定です。
       「はい」の場合はトリガ信号で撮影を開始し、「いいえ」の場合はカメラに電源が投入されると撮影を開始します。
       トリガ信号での撮影はノーマルモードだけとなり、Circularモードには対応しません。
       (注意:ver.2.16.08、2023.08時点のものはトリガー信号はすべて「はい」対応となり
       「いいえ」の機能は排除され、「Circular」モードに対応させています。)
・極性: トリガ信号の極性です。TTL信号の立ち上がり(Edge-High)か、立ち下がり(Edge-Low)を指定します。
・デュレーション: 記録時間の設定です。1秒単位で設定できます。「FPS」の撮影速度と「デュレーション」の秒時間で撮影枚数が決まります。
          1000コマ/秒で1秒の場合は、1000枚となります。 
・FPS: 撮影速度(Frames per Second)設定です。コマ/秒での設定となります。
・最後の動作: イベントの最後の処理設定です。 
・露光[μs]: 露光時間の設定です。 
・センサーゲイン:感度設定です。1.00〜2.88(1倍から3倍まで指定できます。)
・解像度: 画像解像度の設定です。
・自動露光: 自動露光の設定が行えます。
・自動露光のROI : 自動露光を行う場合の範囲の設定を行います。・自動露光の輝度:自動露光を行う場合、明るさの指定を行います。
 
 
【□ 次回電源投入時に実行】
この欄にチェックを入れて、【カメラに書き込む】ボタンを押してカメラに手順を書き込むと、
次回、カメラの電源を立ち上げた際に、ミッションモードで立ち上がります。
 
【ステップをリセット】
表示されているステップを消去しリセットします。
 
【デフォルトのステップ】
初期設定のステップを表示します。
 
【ステップの追加】
ステップを追加します。追加したあと追加ステップで撮影速度や記録時間(= デュレーション)などを変更できます。
 
【ステップの削除】
希望するステップを削除します。
 
【カメラから読む】
カメラ内にすでに定義されているステップを読み出して表示させます。
 
【カメラに書き込む】
本欄に表示されているステップをカメラに書き込みます。
 
【実行】
このボタンを押すと、即座にミッションモードになり、設定に従った撮影が行われます。パソコンからのLANケーブルを取り外すことができます。
 
【ステップをファイルから読む】
パソコンにファイルとして保存されているステップを読み込みます。
 
【ステップをファイルに書き込む】
本欄で表示されているステップをファイルとしてパソコンに保存します。
カメラの状況はメニュー画面中程の状況表示欄に赤文字で表示されます。
右欄では、「トリガー待機中です」と表示されています。
 
 
 
  
「SATAディスク内の録画されたステップ」(メニュー下欄)は、SSDに保存された履歴を表示するものです。
 
【統計】
ステップの統計資料です。データ転送時間や容量などのデータが表示されます。
 
【SATAを削除】
SSD内に保存されている画像データを消去します。
 
【SATAからコンフィグを読む】
 
【ステップをカメラメモリーにロード】
このボタンを押すと指定したイベントの画像がカメラのメモリに格納されます。
SSDに収められた画像を再生したいときにこのボタンを押してDDRに読み込みます。
 
【ダウンロード】
このボタンを押すとSSDに保存された画像ファイルがRAWファイルとしてパソコンにダウンロードされます。
ただし、本欄の左端のイベントの□にチェックが入れてあるものだけについてダウンロードされます。
  
 

 

  ● プレイバック (画像の再生)
 
録画された画像や、保存された画像を再生するときに使うメニューです。
画面操作タブの「プレイバック」をクリックすると右画面が現れます。
操作アイコンは、多くの動画再生ソフトと同じ形状なので容易に操作ができると思います。
 
最上段にあるアイコンは、左から、 頭出し、一コマ逆転、逆転再生、停止、正転再生、一コマ再生、末尾出し、 という配列になっています。
 
再生は、メニュー中程にあるスライドバーを使ってドラッグすると動画をすばやく再生することができます。
再生時、表示されている画像が何枚目に当たっているのかを知るには、スライドバー上部にある数値で確認できます。
右図では、-3752(1/6073)と表示されています。
これの意味することろは、現在表示されている画像が「-3752」フレーム目であり、開いている画像は全部で6073枚で構成される動画像でそのうちの1番目が表示されていることを示しています。
(補足ですが、この例では、高速度カメラで6073枚分の撮影をした画像を読み出しています。画像はフレームという一枚の画像で定義されそれぞれ番号がふられています。「0」フレームはトリガ信号が入ったポイントです。トリガ信号が入ったフレーム「0」がトリガ依然のフレームということでフレーム番号には「-」がつけられます。
右の例では、6073枚の画像のうち、最初の画像は「-3752」というフレーム番号が割り振られ、「0」フレームを含め、最後が「2320」フレームの合計6073フレームとなります。
表示フレームの下の数字(この場合は、12.416s)は、表示されているフレームの経過時間情報であり、撮影速度とトリガポイントから算出されます。
 
スライドバーの下にある「」は、タイム「ゼロ」を示すものです。
初期設定ではフレーム「0」がタイムゼロとなりますが、下の ゼロフレームボタンで任意に変更、設定できます。
希望するフレームを「0」フレームとしたい場合、たとえば20フレーム目を「0」フレームとしたいとき、表示フレームを「20」に合わせて、このボタン をクリックします。
 
■トリムは撮影した画像を希望する範囲にカットする機能です。
 
 
スライドバー、もしくは連続 ボタン、コマ送りボタンを使ってトリム開始点を指定し、左端のセットボタンを押します(上の4画面のうちの左端)。
この画面では25フレームが開始フレームとなります(上画面左から二番目画面)。
さらに終了フレームを指定するためスライドバーなどで終わりのフレームを特定し、右端の「セット」ボタンを押します(上画面左から3番目)。
トリムを解除したい場合はリセットボタンを押します。
 
ゼロフレーム設定ボタンの左にある右矢印ボタン は、一回だけの再生をするかエンドレス再生にするかの選択するボタンです。
ボタンを押すとエンドレス再生表示になります。
Gotoボタンは、希望するフレームに移動させるボタンです。
このボタンを押すと希望するフレームをキーインするメニューが現れますので、そこでフレーム番号をキーインします。
隣にある「スキップ」設定は間引きフレームを示します。
「0」の場合は毎フレーム毎の再生を行い、「1」とセットすると1コマ飛ばし、すなわち、1、3、5、・・・、の再生を行います。
 
再生時の再生速度は、レート[fps]欄で表示され、で1秒間の再生コマ速度を表示しています。
レート[fps]欄の下にあるスライドバーは再生速度設定バーで、このスライドバーを右に持っていくと再生速度が速くなり、左にすると遅くなります。
レート[fps]の速度を見ながらスライドバーで最適な再生速度を設定します。
再生速度は、コンピュータの性能と画像の大きさによって左右されます。
また、スキップフレーム設定によって速度が依存します。
 
ビューを同期」ボタンは、動画像が複数開かれている場合、それらの動画像を時間的に同期を取って再生する機能です。
 
機械ギア のアイコンをクリックすると、カメラ内蔵のRAMメモリの管理を行うことができます。
詳細はメモリ管理の項目を参照下さい。  
 
注釈は、動画ファイルにコメントを入れるためのもので、「Motion Studio」で動画像を再生する場合にはこの注釈欄で書かれたコメントが表示されます。
注釈は、画像ファイルのフレーム毎にコメントを残すことができます。
右図が注釈のコメント欄で、「一般注釈」、「画像注釈」、「データ注釈」に分けてコメントを保存することができます。
 
 
 
 
■ 画像を開く
 
PCに保存された画像を開きます。
MotionStudioで開けられる画像はMotionStudioで保存した画像ファイルだけでなく他のカメラで撮影したAVIや連番ファイルも開けて見ることができます。
画像を開くには、メインメニューの「画像」をクリックします。
 
                         
 
 
■ 高速度カメラ撮影の実際 - 関連サイト
高速度カメラの構成要素(Cマウント、カメラネジ、トリガ、などの説明)は、 MotionXtraXシリーズのコンテンツの中、 「高速度カメラを使ってみよう」 - http://www.anfoworld.com/MotionProX.html で触れていますので参考にしてください。
 
 
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